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造語と表現と

一人凍える窓辺の調べ
ああ、手を伸ばせば
ほらまた離れてしまうよ
ほら、独り

2人震える、僕を横目に
ああ、呼びかけれど全て幻

忘れじの花言葉
沈む陽の絵を見ていた
面影を残したまま
沈む陽の絵を見ていた

鼠の惑星、硝子の流星
願いを描き閉じ込めて
真昼の銃声、家族の剥製
見慣れた窓から飛び立ってゆく

賛美歌と祈り子は吊るされて
冒涜の血の雨が
ざぶざぶに降り注ぎ、ほら見て僕ら
骨まで赤錆びてしまう

さあ、ほら行くよ、姫百合の丘へ

忘れじの花言葉を
抱きしめていく、赤い涙を
拭い去りこの手に、僕に、ねえ

忘れじの花言葉
沈む陽の絵を見ていた
面影を残したまま
沈む陽の絵を見ていた

忘れじの花言葉を
抱きしめて


以上、
赤錆びスプーの歌詞ですが、

スプーって何?
歌詞に一度も出てこないし。

僕にもわかりませんが、
でもタイトルが「赤錆び」では終われなくて、
何か言いようのない愛憎と淋しさを埋めたくて

スプーという言葉が浮かび、起用しました。

言葉なんてのは昔の誰かが作ったもので
肉がなぜnikuなのかと問われて答えられる人は
果たしているだろうか。

歌詞やタイトルを大切にするからこそ、
僕は無いものを有るように使います。

理解されなくても良い、
何かを感じてもらえたら、何かを伝えられたら。

物語の主人公が
架空の世界の架空の人物であるように、
歌詞もという作品も自由であるべきだと思う。

分かり易い言葉は伝わり易いけど、
「月が綺麗ですね」
それと同じでいいと思う。


と、自分に改めて言い聞かせる熱帯夜でした。

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