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とあるゲルニカ

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個人的な主張も、当たり障りのある事も、様々なの事をピカソの絵画ゲルニカの様に綴っていこうと思います。
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2019年3月の記事一覧

櫻蘭

櫻蘭

薄紅の花が 浮かぶ 麗らかに
水は流れる 涙を飲み干して

赤毛のあの子が泣いてる夢を見た
あどけない少女の様に
また失望に似た声は空に
遠く響き出す

深く色付く思いと その中で触れた香り
呼び掛ける意識は ほら 夜の中で
濡らした目には白く その窓に移る香り
問い掛ける意識は ほら 闇の中で

閉ざした心は 忘れていなかった
喜びの表し方を
また失望に似た裏切りの中で
呼吸は重ねる溜め息

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暁、という曲

暁、という曲

暁という曲がある。
僕の曲の中で少し今までと違って、
けれど僕らしくもある曲だと思う。

とても大切に思っている曲。
何度もリミックスをしてしまう。
人に聴いてもらうにあたって、
僕の心情を伝える点で
これほど暁な曲はない。

夜明けは暗い。
暗くて、朝に向かっていて、
人によっては苦しい時間でもある。

感情が決壊する。
亡霊の徘徊する時間でもある。
それらを解放と消滅させる時でもある。

苦悩

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かつて

かつて

世界は終わりを迎えました
綺麗な花は枯れてしまいました
愛しい人達は死んでしまいました
おやすみ、すぐに僕も行くからね

繋いだ手のぬくもりを覚えていますか
仔猫が産まれた朝を覚えていますか
嬉しくて泣いた日を覚えていますか
おやすみ、すぐに僕も逝くからね

僕が見てきた景色が蘇って溢れるよ
言葉にならないほど美しくて

春に咲き乱れる花も
夏の澄み渡る空も
秋の夜に浮かぶ月も
冬の雪化粧の街も

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プラネテス

プラネテス

星が砕け散って夜空を照らし出した
闇を仰ぐ僕は遥か彼方 手を振って歩いた

星も海も光さえも
月も影も心も
奪い合い傷付け合うことが
生きゆく命の定めならば

さあ罪も罰も受け入れよう
宇宙を抱いて受け入れよう
産まれたことが罪なら
罰を待とう、手を繋いで

惑う人、嘆く人、殺す人、育む人
プラネテス

腐敗した骸に咲いた花を
涙で育む人がいた
誰もが繋がれば星座になれるよ
悲しみ

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