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暁、という曲

暁という曲がある。
僕の曲の中で少し今までと違って、
けれど僕らしくもある曲だと思う。

とても大切に思っている曲。
何度もリミックスをしてしまう。
人に聴いてもらうにあたって、
僕の心情を伝える点で
これほど暁な曲はない。

夜明けは暗い。
暗くて、朝に向かっていて、
人によっては苦しい時間でもある。

感情が決壊する。
亡霊の徘徊する時間でもある。
それらを解放と消滅させる時でもある。

苦悩と希望が交差する夜明け、陽の刻だ。

僕にとって太陽に関する言葉は
とても深い意味を持つ。
まして暁、夜明け。

唄の終わりは、
さあ、その先へ、暁へ、共に向かおう。

僕自身が暁に向かおうとする。
誰かにもそれを促す。

長い暗闇の時間を生き抜いてきた。
沢山の苦悩があった。
生きる事も諦めかけた。
それでも暁を迎えたいと願った。

ただ暁へ向かうだけじゃない。
苦悩を抱いても、暁を超えていくこと。

今夜を越えるだけじゃない。
明日も明後日も、
この先の未来へと歩いていくこと。

苦しくても生きろと僕へ、誰かへ。
とても酷なことだ。
それを歌にした。

生き、苦しむ人たちへ、
共に生きる責任を口にする歌だ。

死を見てきた。
沢山の死、様々な死。

夜明けに亡くなってしまった人達がいた。
朝を拒んだんだ。

安息の眠りという悲しい選択肢、
夜になってしまった。

噛み砕いて言うなら、
誰しも明日が怖かった経験はあるだろう。
緊張をしたり、覚悟をしたり。

生死に限らず明日は未知。
未知が明かされる恐怖。

花は咲くのか枯れるのか。

いつか、あなたにも肉声で届けたい。
今はそう願いながら暁を越える。


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