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ソファ職人20年が絵本のソファを検証してみた件


はじめまして。

今日からnote始めます。

かれこれ20年椅子張りという仕事をさせて頂いているイス男爵です。


ソファって人が作ってるんです。機械じゃなくて椅子張り職人ってのがいるんです。全て手作りです。しかし全くの黒子です。販売の時にも誰が作ったのかは分かりません。。。

(あなたの座ってるそれ僕が作った椅子かもよ。)

だけども、黒子イス男爵は出しゃばります。

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ソファって奥が深いんです。
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座り心地はもちろん、耐久性はどれくらい必要か、木枠の組み方はどうすれば長持ちするのか?椅子張り職人と呼ばれる人はこんな事を日々考えながら今日も人々を研究しています。

でね、ふと思ったんです。僕の大好きな「ほんやのポンチョ」

あのでかいポンチョが座るどう見てもポンチョとのサイズ感が合わない1Pソファ。

でも、どこか可愛くて、古くさい。革のソファ。

どんな大きさなんだろ?
構造は?
座り心地はどんなんだろ?

どうでもいい?いや、気になる。。。普通に使える感じになるの?

だったらこのソファとりあえず検証してみよ。

勝手にやって、作者の西野亮廣さんにバレたら怒られるかな?見逃してくれるかな?ゴメンね。笑って許して下さい!

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ポンチョのソファ検証します。
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さあ、始めます!

その前に先ずは写真で確認。

この絵本にはポンチョのソファが3カット描かれています。

メーンはポンチョがお行儀悪く座った斜め後ろからのカット

正面がなんとか見えるのはこの2カット

これを見て先ず何がわかるかというと、めっちゃ使い込んだ良い味の出たグリーンの染め革で、かなり分厚めの革を使用している高級なソファ。
これだけで、作者はかなりソファが好きなんだなって感じます。

それから、ほら、前から見たカットで背中にボタンが絞ってあるでしょう。これは背中の柔らかいクッションを動かないように留めるため、あと、中に入っているワタが下に落ちないようにするため。飾りの意味も込めて。まあ、この沈み具合にしようとすれば、かなり難しいです。
だから、ボタンの沈み具合からいって、薄く漉いた革かなって想像つくんです。ボタンだけが沈むようにしようと思うとしっかりした詰め物が必要ですね。

あと、ほら斜め後ろからのカットで背中のクッションの角が破れてる。

ほんというと、ここの部分は破れない。。。ずっと昔ここの場所で使わず狭い場所で使った結果、ポンチョがギコギコもたれる癖のせいで、棚か何かに丁度当たる場所があったと推測されます。

要するに、ここにこのソファを配置する前から大事に使ってきたソファって事。

ポンチョのギコギコする癖もかなり昔からあったという事。

だとすると、このソファの後ろ足は想像を絶する、この世の力が全て加わったくらいの負担がかかってるはず。
少しでもぐらつき動き始めると脚が折れて、木枠を支えているネコと呼ばれる部品が割れて、ソファ自身がばらけます。

こんな丈夫なソファを木製脚で作ることはほとんど無理難題です。。。

まだまだ問題は山積みなのですが、この調子で書いてたらかなり長いものになってしまいそうなので明日にします。
誰も見てくれてなくても最後まで頑張ります!

では、続きは明日。



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