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『糸はなんで糸にするのか』とちょっとだけ復習

今回、だいぶ外部の力を借りて短めの内容にしてみました。

そもそも糸はなんで存在するのかという話です。

考えたことなかったです。

“ある撚糸工場を見に行った時にアテンドしていただいた自治体の方に工場を見る前の前振りで聞かれました。“

『なんで糸をつくる必要があるのか』(なんで繊維によりをかけて糸にする必要があるか)

答えはシンプルで

繊維のままだと弱くて使うことができないからだそうです。

確かに繊維の束(まだワタに近い状態)だと引っ張ればバラバラになりますし、すぐに切れてしまいます。
織ったり編んだりするために弱い繊維を束にしてヨリをかけて強い“糸“という形状にする必要があるということらしいです。

基本をこれで確認してください。
https://www.tokyo929.or.jp/column/string/1.

(化繊系の長繊維、フィラメントもいきなり織機や編み機にかけられるような太いものつくると硬くてしょうがないらしく、細い弱いものをまずつくって束ねて撚るということになってるらしいです)


『ちょっと復習もかねて』


糸のつくり方を見るのにいい動画がありました。
さらに、糸生産のやり方のついでに原料染めの復習もできます。

時間があれば以前のこれを先に見てから動画を見てください。

この内容が動画でとってもわかりやすいです。

コットンの杢糸生産が可能な工場さんの動画です。
(20分くらいあるので覚悟してしてください、でも面白いのでみれます)


ユーチューバー恐るべしです。
昔、これを理解するのにかなり時間掛かったんですが(結構勉強した)
動画の威力を思い知りました。一目瞭然です。

コットン専門なのか不明ですが短繊維(天然繊維系)をスパン糸にする工場さんです。

長繊維、フィラメント糸はちょっとつくり方違います。
シルクやエステルのような化繊全般はワタの状態がないので。(わざとワタ状に加工する事もあります)
短繊維、長繊維に関してはこれを


国内で原綿の状態から糸まで一貫生産する工場さんはおそらくかなり少ないので(敷地と設備が半端ないし、今は環境に対する配慮も必要なはず)一般的に見れちゃうのはかなり貴重だと思います。(ユーチューバーすごいな、おい)

店頭にあるいろんな洋服の糸もすべて同じようなやり方でつくった糸でできてます。
それは最近多い機能素材や特殊な新素材でも同様です。
というのはいくら新しい素材をつくってもどこかの時点で既存の洋服生産工程にのっかるようにしないと最終的な製品にならないからです。(糸にしたり、生地にしたりできないと洋服という製品にならない)

ということでこういうベースとなる知識を知っておくのもどこかで必ず役に立ちますのでザクッと理解しておいてください。

<まとめ>

・“糸“をつくるのは繊維が織ったり、編んだりする負荷に耐えられる形状にするため

・どんな素材も最終目的が洋服なら同じようなつくり方で糸になったり、生地になったり

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