開戦の狼煙

「こんなことも分からないのか」
「学生時代何やってたんだ」
「いつまでも学生気分でいるんじゃねーよ」

分かってんだよ。
こっちだって必死でやってる。
去年まで学生だったから少しでもアンタ達に追い付きたくて毎日仕事に向き合ってる。

「図面も読めないの?」
「高校物理のレベルなんだけど」
「お前には積極性がない」

こんなはずじゃなかった。
俺の思い描いていた社会人1年目はもっと教えてもらえるものだと思っていた。
それが間違いだった。
学生時代は教科書があって、問題集があって、テスト範囲があって、先生がいて、答えは最後のページに書いてあった。

あぁ、今やっと気が付いた。
俺は今まで自分から学んでいないんじゃないか。
自分で参考書を買って、テストで良い点を取ろうとすることが自主性だと自惚れていたんだ。

そうじゃないんだ。
先輩、上司を先生代わりにしてちゃダメだ。
考えろ。
あいつらを見返すための方法を。
与えられた教科書も試験もない。
その中で自分ができることはあるのか。
今学ばないといけないことはなんだ。

頑張り方だ。
がむしゃらにやればいい程社会なんて甘くないはず。
今までの勉強とは違う社会人としての頑張り方があるはずだ。
俺はそれを片っ端だから勉強したい。
トライアンドエラーを重ねていって、あいつらを見返したい。
俺はあいつらのサンドバックじゃない。

さぁ、逆襲の幕開けだ。

#今年学びたいこと

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