ハヌマーンの彼との出逢い 2

タトゥーにあるハヌマーンは彼の守護神とのこと。彼は毎日ハヌマーンにお祈りを捧げているらしい。色がまだとてもはっきりしているタトゥーを撫でながら聞いてみると、2週間くらい前、母国に帰った時に彫ったそう。ハヌマーンの額にあるオレンジと黄色の炎を彫る時が一番痛かった、と笑った。まだ心なしか炎には膨らみが感じられた。

思い立ったように、相性を見てみよう、と彼が、クンダリマッチというものを調べ始めた。ホロスコープのようなもので、36ポイントのうち少なくとも18ポイントないと結婚は認められない、というくらい、彼の世界では大切なもののようだ。私たちは30ポイント、とあらわれた。彼はその内容を読みながら、僕たちはいい相性みたいだ、ととても嬉しそうにした。

私たちの座った場所は、パーティーエリアからは離れている、川と海との間にある中洲のようなところで、すぐ近くには3メートルくらいのこんもりしたサザンカのような常緑樹や、川縁の葦のような草があった。日差しは避けられるし、海風も直接当たらず、土曜日の午後を過ごすにはパーフェクト。カモメのような海鳥の声や小鳥の囀りの中で、のんびりした時間が流れていった。適度に雲のある青空を見上げながら、幸せになる。

ふと彼が、友達よりも深い関係を築いていくことも、可能性としてはあるのかな、と眼鏡の奥から私を見た。なんと答えて良いかわからなくて、私はうーん、、、と唇をつぐんで目を逸らす。いろいろ楽しむ友だちがほしいなとは思っていたから、あなたのことは友だちとしか見ていない、私たちはいい友だちにはなれそうね、と答えると、そっか、Okay、それはいいニュースだ、と彼は微笑んだ。

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