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★ラガー箚記(2)★風下でもキックゲームで勝てる
10mを超す追い風の前半を、13−5。よもやのトライも許し、埼玉は苦しかったはずだ。後半は、完全なる風下、リコーには、堀米、マッガーンなどキッカーもしっかりしている。
その風下、埼玉は、それでも蹴り続けてきた。
リコーは前半、キックを基本的には諦めて、自陣深くからも攻め続けた。
しかし、埼玉は、蹴られたボールに対して、
あるいは、攻撃のケースで、
臆せずに蹴ってきた。
ただし、ロングキックや、ハイパントは捨てて、
キックをケアするFBなどへの前にバウンドさせるボール、
あるいは、グラバーキック、
上にあげるボールも、高く上げすぎずに、コンテストできる位置に小さなパントを。
距離が取れないならば、コンテストするキックで、しっかりとそこに圧力をかけて再確保を目指す。
風下になっても、自分たちの戦い方を変えず、
代わりに、キックの種類を変えてきた。
この戦い方が、奏功し、風下の後半もテリトリーをしっかりと確保し、
圧力をかけ続けることに成功する。
風が強い時は、もちろん蹴る方も困るが、キックをキャッチする側も随分と大変なもので、
そこに、チームとして競れるところ、競れるボールにフォーカスした戦略は、見事だった。
この日のリコーの圧力は素晴らしかった。アタック、ディフェンスは双方互角に近かった。しかし、後半の風下に、テリトリーで勝るという離れ技を成し遂げた埼玉が見事に逃げ切り。
風下だけれど、キックの種類を工夫すれば、十分にキッキングゲームで戦える、そういう姿を見せてくれた試合だった。
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