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★ラガー箚記(4)★近鉄の大逆転で最終節が熱くなる!

★ラガー箚記(4)★近鉄の大逆転で最終節が熱くなる!


神戸が当日に大幅なメンバーチェンジ。バックスはセンターがバックマンもいなくなり、あれだけ厚いと思われたセンター陣が壊滅・・・代わりに李がセンターをやらなければならないという。直前の大量変更は、一体チームがどんな状況なんだろうと思わせる。

試合の出だしは近鉄が気概を見せるも、すぐに切り返されて、神戸が前半で23点差をつける。近鉄のディフェンスが相変わらずで、ラインブレイクをされた後のバッキングアップが弱くて、すぐにトライまで、あるいはビッグゲインをされてしまっており、またか〜という印象。

しかし、後半の出だしの、フィフィタのトライが近鉄を甦らせる。久々に戻ってきた13番が、22mの連続攻撃から、膠着したところを、絶妙な角度と最高の加速でラインブレイクしトライへ。

ここから、会場のムードが一変する。

花園は、5000人弱の観客でしたが、もっとたくさんいるのでは?と思わせる、「近鉄行けるかも」の雰囲気が出始める。

そういう会場の雰囲気は、グラウンドが先なのか、それとも観客が先なのか。

いずれにしても、近鉄はここからさらに2トライを重ね、2点差からPGを決め残り15分で逆転する。

折しも降っていた雨がこやみになり、近鉄の初勝利の期待に会場に熱気が漂う。

しかし、次のキックオフからのフェイズで、神戸がしっかりと取り返す。

26−32。6点差。

これが8点差なら、雰囲気は全然違ったかもしれない。けれど、6点差だ。射程圏内だ。この点差が、会場をさらに熱くさせる。

70分を過ぎてからは攻撃権は一進一退。どちらもミスが多く、決めきれない。近鉄は75分に一度インゴールまで飛び込むが、ここはしっかりと神戸がトライセーブを決めてグラウンディングをさせない。

しかし、最後の最後に近鉄にチャンスが巡ってくる。ガーデンバショップの素晴らしいタッチキックからのラインアウトモール。モールそのものはしっかり組めなかったものの、もう近鉄のメンバーは、前しか見ていなかった。割れたモールは、たまたま内側へ。2人で持ったボールを2番が一心に前に出る。

作戦そのものはうまく行っていなかった。でも、ただただ、勝ちたい、勝ちたい、そのためにあのラインの向こうに行きたい、その「本能」で前に出たように見える。

1点差。SOが綺麗にコンバージョンを決めて逆転。

観衆に誘われるかのような逆転劇。今季一の熱気が花園に訪れる。


下位争いとはいえ、かくも熱い試合が行われる。

これで、近鉄は、11位の東葛と勝ち点差が4になる。最終節は直接対決だ。勝ち点5を取れば、最後の最後に11位に上がれる。D2の1位はおそらく浦安。ここは強烈だ。11位ならばホンダ。強烈だけど、浦安よりは劣る。D1残留のための大一番になる。

そして、神戸は10位の相模原との勝ち点差が5。僅かに入れ替え戦の可能性を残してしまった。最終節は横浜戦。向こうは勝ち点5をとりに来ること必定のプレーオフ確保を目指すチームだ。神戸は、最終節に、今日の悔しさ、今季のプライドを全てぶつけてくるはず。こちらも、熱い一戦になりそう。

近鉄のプライドが、リーグワンの最終盤を熱くする!

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