ラガー箚記(32)リーグワン中盤戦の注目ポイント
クロスボーダーマッチによる中断を経て、今週からはリーグワンも中盤戦。交流戦から後半への注目点をまとめてみました。
1)埼玉がきっと独走するが、止めるのはどこか?
クロスボーダーマッチを見ても、現状、埼玉の力がリーグワンではかなり抜けているのは間違いないように見えました。星勘定的には東芝も全勝ですが、接戦をなんとかものにしているというところで、抜けた力があるとは見えません。それに比して、埼玉は、元々あった高いディフェンスは試合のマネジメント能力に加えて、今季は、自ら相手を崩して、トライを取り切る、圧倒的な攻撃力をも発揮しております。
得点もトライも、ゲインメーターも、ラインブレイクもみんな埼玉が独走で1位です。さらに、インプレーキックも1位で、並行してパスも1位という、なんだかも、訳のわからない次元です。
ということで、何もなければ、今季はこのまま埼玉が独走しそうに見えます。
止めるのはどこか?
去年は、雨の重馬場の中、セットプレーで静岡が埼玉を粉砕しました。
僕は、今年も、その静岡にぜひとも期待をしたいと思っています。東芝よりも、サントリーよりも、静岡に。静岡は、埼玉とここ3年くらい、ずっと際どい勝負をしてきており、去年も、勝った試合にはクワッガはいませんでした。
ともあれ、どこかで1つくらい負けても、埼玉がリーグを独走するのは、ほとんど間違いないのではないかと見ています。
2)2位から8位までは横一線。注目は、横浜とクボタ
現状は、東芝が全勝を保っていますが、際どい試合の連続です。モウンガとプリゼルが要所で実に効いていて、勝負強く厳しい試合を制しています。ただ、神戸、サントリー、静岡、クボタとはチーム力に差はないように見えました。
ここに、横浜、トヨタを加えた7チームは、どこがプレーオフ圏内に入ってもおかしくないのではないでしょうか。
その中でも注目は、まずは横浜でしょう。
去年は3位まで躍進しましたが、今季は、攻めても得点をしきれない展開が目立ちます。去年はデザインされた立体的な攻撃が実によく効いていた訳ですが、今季はその攻撃が、研究されたこともあるでしょうし、クリエル、デクラークがいなくなったこともあるでしょうが、なかなか機能しないです。
神戸に勝ちきれなかったですが、これから、静岡、クボタ、東芝、サントリーというところ所と当たっていきますので、踏ん張りどころを迎えます。
僕は、この4チームに、場合によっては1つも勝てないのではないかな、、と見ています。
もう1つはクボタですね。
クロスボーダーマッチを見ても、地力があるのは間違いなく、怪我人が多いですが、だんだんとチームとしての攻撃力が機能し始めている様子が見られます。
マークスの不在や、フォーリーが一体いつ戻れるのかがわからなかったり、不安様子は尽きないですが、確実に、昨年の王者としての追撃体制は整ってきていると思います。
埼玉を止める可能性があるとしたら、クボタこそ有力なチームかもしれません。
いずれにしても、2位ー4位の争いは、混戦が続いていくのは間違い無いでしょう。
3)リコーと相模原、入れ替え戦を回避できるのはどっち?
下位ではホンダが苦しんでいるのは、怪我人や昇格の厳しさも相まってある程度はしょうがない所でしょう。近鉄との試合は、裏の決勝戦的な位置になりそうです。この2チームは、照準は、リーグ戦も大事ですが、入れ替え戦でしっかり勝ち切ること、そこに絞ってくるでしょう。
この2チームが入れ替え戦行きはかなり固そうですが、もう1枠は、相模原とリコーで激しく最後まで争うのでは無いかと見ています。
今季は相模原が確実にアタックを改革してきており、去年までのような、守って守って勝機を見出すという戦いから、自分たちからトライも取りに行けるという試合を展開しています。
他方で、リコーは、得点が相模原の半分くらいしか無いですが、失点については、リーグ全体で3位の少なさです。埼玉→東芝→リコー、ということになっています。逆に、相模原は、失点が、リーグワースト3位です。。
この対照的な2チームはもう1回直接対決がありますので、勝ち点5の中ならば、最後までもつれることになりそうです。僕は、リコーが、極度の得点力不足を、このインターバルでどう解消してくるかに注目しています。決定力のある個性的なランナーは結構いるのです。それを生かしきれなかった、結果として勝ちきれなかった前半戦から、どう変化してくるのか。僕は、ルーカスをSOで使って、クボタに勝ち損なった前節の並びがいいのでは無いかな、と思うのですが。
ということで、今週は、早速、埼玉ーサントリーというビックマッチが控えています。ここで、クロスボーダーマッチで主力を温存したサントリーが、ビッグヒットをかますのか、まずは注目したいです!
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