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ラガー箚記(25)リーグワン展望「上位争い」

いよいよ12月9日からリーグワン3シーズン目がスタートします。
昨年は、終盤にかけて埼玉の進撃がストップし、クボタが決勝でわずかに埼玉を交わして戴冠しました。

今年は、W杯を挟んで、W杯戦士も多数参加してくる中で、コンディション的に、チームの成熟度的に、前半戦は苦労をするチームも多いように見えます。特に上位チームには、日本代表のメンバー、各国代表のメンバーも多く、合流してまだ1ヶ月も経たないというところも多いでしょう。そういう上位チームに対して、しっかり準備をしてこれた中堅どころが前半戦抜け出せるか。昨年の出だしは、相模原が大方の予想を覆して、前半戦をリードしましたが、そのようなチームがあるかが焦点になるかと思います。


序盤の注目チーム:静岡ブルーレブス

昨年の終盤、埼玉の連勝を止めたのは、雨の降りしきる熊谷で、鉄のディフェンスを見せた静岡でした。クワッガ・スミスを負傷で欠く中、FWがセットプレーで圧倒し、全員でゾーンに入ったタックルを見せ続けました。

そこからメンバーは大きく変わりませんが、逆に言えば、そこが成熟度合いにおいては、大きなポイントになるのでは。

出だしが、東芝ー神戸ークボタ、という鬼の3連戦ですが、ここを場合によっては一気に勝ち抜く可能性もあるのでは。

注目選手はなんといっても、10番ーSO、実質1年目の家村、でしょう。

昨年は、サム・グリーンも奥村もいなくなった中、アーリーエントリーでSOに抜擢され、そのまま最後まで10番を背負い続けました。初めは力量不足も目立ちましたが、次第に、キックの正確さを取り戻し、何よりも、彼は人に強いし、気も強い。さらに、勝負に冷徹。埼玉との試合に激勝した後、笑顔1つ見せない鉄面皮ぶりが印象的。

決して派手なプレーやアタック力があるわけではないですが、次の日本代表のSOの有力候補だろうと見ていますし、何より、静岡のチームカラーとの相性が良さそうです。クワッガ・スミスの魂を受けつぐ一番手になっていきそうな選手と見ています。


中盤になり、落ち着いてくると、結局は、埼玉ークボター横浜ーサントリーの4強が安定していくと見ていますが、ここに今年は、というか、今年こそは、東芝、神戸の二大レジェンドチームがどこまで迫れるか。上位の4チームよりも、この2チーム方が、言えば、今年にかける意気込みは大きいでしょう。そして、さらに、少しチームとしての熟成にのんびり感のある、最後の巨人、トヨタがチームができてくれば、一気にやってきそうに見えます。

中盤の注目:クボタがどこまで踏ん張れるか

この中では、僕は、クボタが今年は少しチーム構成や勢いに不安があるように見えています。監督の件もあります。それに、なんといっても、大黒柱と言っていい、マークスがいないこともあります。若手の有望なプレーヤーも多いのですが、正直、センターあたりは立川がフルに頑張るというわけにもいかないでしょうから、少し不安です。

クボタは年明けに、東芝、神戸、そして去年はあわや番狂せ、というところまで追い詰められたリコーとの3連戦があります。この辺りで、堪えられないと、東芝、神戸、トヨタあたりとの争いに巻き込まれていきそう。


交流戦くらいからは、各チーム本来のチーム力が整ってきて、番狂せ的な内容はすくなりそう。ただ、その分、疲労の蓄積から、選手層が大きなポイントとなってきそうです。1チームではなくて、同じ程度の力のある2チームに近い状態を用意できる、そういうチームが抜け出していきそうです。

中盤から終盤へ:結局は埼玉とサントリーか

選手層、2本のトップチームが作れるかということになると、やはり埼玉とサントリーが1つ抜けているように見えます。この2チームは、正直、正真正銘、差のない2チームができそうに見えます。それに比べると、キャノン、クボタも、また、東芝、トヨタも、2本作れるかといえば正直厳しい。メンバーだけ見れば、神戸は2本作れる状態に近いかもしれません。

ということで、中盤以降、結局は、今年も埼玉が、そして、抜群の得点力と、新しいSO、ガレンスコムと高本という全くタイプの違った新旧SOがタクトを取るサントリーが、一気に抜け出し、マッチレース化していくのかな。。と。


ということで、プレーオフに参加する可能性がありそうなのは、去年の4強に、トヨタ、神戸、東芝か。そこに静岡がどこまで食い込めるか。

僕は、その中で、プレーオフに勝ち上がるのは、

埼玉、サントリー、神戸、東芝

と見ています。

(まあ、そうそう当たらないでしょう。。。)

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