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【妄想ライオンズ105】祝!連敗脱出。隅田の成長の証

8連敗中のライオンズと、楽天にスイープされたソフトバンク。

状態の上がらない両チームの試合で、一際輝き、差を生み出したのは、

ライオンズの誇る背番号16、黄金の左腕、隅田知一郎だった。

序盤から今日は、ストレートに頼らず、スプリット、チェンジアップをいつもより多用していき、

そのコントロールが絶妙で、古賀とのリードの相性もよく映った。


2点のリードをもらい、5回を零封して、終盤へ向かう6回。

先頭の三森に、カウントをとりにいった高めのストレートを、ライトスタンドに運ばれる。

2−1。1点差。


前回登板では、同じソフトバンクに対して、2点を取られた後に、

味方が3点をとり逆転をしてもらった後の5回に、同じ1点差、四球から崩れ逆転を許した。


8連敗中の、淀んだ重たい空気がライオンズファンの上にかかってくる。


しかし、今日の彼は違った。今日の彼は、ひとまわり大きくなっていた。

1点差に怯むことなく、ここからギアを1つ上げる。

ピッチングをストレート中心に切り替え、甲斐を3球三振に切手とる。

そして、前回は、この人を歩かせてしまったところから崩れた中村、

彼を、147キロのストレートで詰まらせて打ち取る。

3人目の野村も3球で三振に打ち取る。


ホームランで意気上がるソフトバンクを、文字通り、黙らせる、圧巻の投球だった。


きっちり7回まで投げ切り、8回、9回のリリーフにいい形で繋いでいく。

最後は、なんとかかんとか増田が凌ぎきってゲームセット。


7月初勝利。連敗から脱出。

その勝利をチームにもたらしたのは、シーズンを跨いで12連敗という不名誉な記録を経て、

一段と強く、逞しくなった、ライオンズの左のエース候補だった。

彼のその経験が、連敗のチームの中で、しっかりと冷静さを保つ原動力になったのかもしれない。


まだまだライオンズの状態は、ポジティブとは言えない。ミスは多い、打線はつながらない。それでも、そんな状態でも、すべきことをしっかり知っていた背番号16が、とても頼もしく見えた。

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