見出し画像

★ラガー箚記(40)★リーグワンD1 各チームの戦いぶりの総括 12位−9位(2024)

リーグワンの3年目。全部の試合が実施され、全部の試合を、画面からですが見ました。96試合。我ながら頑張りました。。

ということで、今期をいろんな形で振り返ってみたいと思います。
まずは、各チームの戦いぶりについて総括してみたいと思います。

12位 近鉄ライナーズ

2年連続の最下位ですが、今年はアタックにおいて飛躍的に成長をしたと感じます。特に交流戦後の12節以降は、埼玉にも24点を取り接戦を演じるなどして、6試合中5試合で30点以上を取っています。この期間はゲニアが不在だったわけで、ゲニア、クーパー頼みのチームから、若手が台頭してきている様子が伺えます。

ディフェンスも、まだまだ、外側に振られると、どうしてもカバーディフェンスが手薄になり、そこに強いランナーがいたり、上手にオフロードで繋がれるとすぐにトライまで持っていかれがちなところがありますが、それでも、昨年に比べれば着実に良化しているのは間違いないです。また、スクラムはなかなか強い。15節では埼玉を押し込んだように、じょういとも戦える力があります。

向井監督になっての1年目は、確実に底上げは進んでいるように見えます。来季に向けて楽しみではあるのですが、まずは浦安との入れ替え戦ですね。浦安の強烈なアタックをどこまで抑えられるか。簡単にバックスの展開を許すようだと苦しい展開も予想されます。得点はある程度取れるでしょうから、浦安を30点以内に抑えられるかどうか、ここにかかってくるでしょう。

失点はリーグワースト2位。反則がリーグワースト1位。

11位 三重ホンダヒート

昇格1年目のスタートは、マテーラやバンクスなどの中核選手不在でスタート。7節のトヨタ戦あたりまでは正直、刃が立たないという印象の試合が多かった。特に、アタックにおいて、なかなかトライを取りきれない時が多く、D1勢のゴール前の壁の強度に攻めあぐねた印象。

ただ、9節のリコー戦、10節の近鉄戦と、相手は下位ながらもこの辺りの善戦(近鉄には劇的な1点差勝ち)から、まずバンクスが戻り、そして最後はマテーラが戻り、陣容が整ってくる中で、アタックが通用するになってきました。

ディフェンスは、たまに切れてしまう試合があるのは残念ですが、テンションが続いていれば、上位勢に対して30点前後で粘れる試合も見られ、こちらはだんだんとD1の強度に適応してきている様子が伺えます。

来季に向けては、新体制2年目ということもあり、終盤の様子からはさらなるチーム力の強化は間違いないと思われます。それだけに、まずは入れ替え戦。浦安を回避できたので、かなり残留の確度は高いと思いますが、ここをしっかりクリアすることでしょう。

得点がダントツでリーグ最下位。反則数もリーグワースト2位。得失点差もリーグ最下位。これでよく近鉄を勝ち点で上回れたものです。。。

10位 リコーブラックラムズ東京

いいランナーを揃え、FWも強力。今年こそ上位進出を目指せる人用と思いましたが、とにかく最初の2つの試合、トヨタ、相模原との試合で、しっかりとディフェンスをしいい試合をしながら、得点をし損ねて勝ち損なった、しかも勝ち点すら取れなかった、ここが大きかったです。

とにかく今年のリコーは、いいアタッカーがいるのに、ポゼッションアタックからのトライが少なかったです。前半はモールでのトライばかりでした。横浜に善戦し、クボタには最後の1プレーまで勝っていたり、中盤では、静岡、東芝ともあわや試合を演じながら勝ちきれない試合が続きました。

アタックでは、シーズン途中からSOでデビューした中楠がスターターとして定着してから、一皮剥けた感じです。SO中楠、CTBマッガーン、FBルーカスに、怪我がちですが、WTBのヴァカヤリア、この辺りの連動するアタックが東芝を切り裂きまくっていたのは印象的でした。

あとは、今季は後半までディフェンスが辛抱強かった。特に、ポゼッションアタックに対しては、かなり強烈なディフェンスをしていて、サントリーは、このアタックを避けるために、キックを多様して攻略するという試合があったりするくらい、そのくらい驚異でした。後半はアタックが盛り返すのに反比例して失点が多くなりましたが、そういう点では、チームとしてのバランスが今後の鍵でしょうか。

まずは入れ替え戦が待っています。東葛はかつてのD1で、対戦も多いです。苦労をすると思うのですが、ベスト4勢とも好戦するチームです。格の違いを見せて欲しいです。

得点はワースト2位。反則数がワースト3位。失点は8位で静岡よりも少ないです。

9位 相模原ダイナボアーズ

去年と全く違ったチームに変貌した1年。献身的なディフェンスと接点への圧力で、しっかり守ることで相手を苦しめたチームが、今年は全くの逆で、ボールを持ってポゼッションアタックをすれば、しっかりとトライまで行けるようになった一方で、ディフェンスはボロボロ。失点の637は、ホンダ、近鉄よりは少ないものの、5−8位の中間勢に対して100−200点も多くなっており、これでは勝ちきれません。

前半は、横浜に5点差、トヨタにも40点とり、サントリーには、26点差をつけ、静岡、クボタを連破するなど今年も元気でした。が、中盤以降はアタックも研究されてきた感があり、怪我人が多かったりしてアタックに迷いも出たように見え、9節以降は2勝にとどまりました。

司令塔にグレイソンを据え、CTBのロナと両翼のポルトリッジとホネティが揃った時は、これはなかなかの陣容です。惜しむらくは、グレイソン以外は怪我がちなことですかね。。

去年のディフェンスと今年のアタック、これが合わされば素晴らしいチームになるのですが、、、来季に向けて、補強も含めて楽しみなチームです。

失点がワースト3位に、反則数もワースト3位。得点は下位3チームを100点以上引き離しており、今年はアタックのチームでした。


今のD1のレベルを見ると、正直、入れ替え戦でD2から勝てるチームがいるのか・・かなり厳しいのではないかと思うのですが、やはり、ここに賭けてくる浦安は、近鉄のディフェンスをぶち破る可能性はあるかな、とも。ただ、FW周りの圧力では、D1勢に勝てるチームはいないのではないかなと思います。普段のレベルが違いすぎますので。

今年の浦安でも勝てないとなると、正直D1とD2のレベルは年々開きそうで、そうならば、3チームのうち2チームは、自動降格、の方が、D2の活性化になるように感じます。1チームが入れ替え戦、と。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?