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【ラガー小言】10月1日 日本代表VSオーストラリアA代表

秩父宮にはお昼ごろから自由席を目指して列ができていて、開門を早めていたそう。試合前のスタンドは、2019年を彷彿させる雰囲気で、これだけ多くの人が、ラグビーを、日本代表の姿を待ち望んでいたのか、と思う。日中の夏を思わせる暑さは、夜の帷と共に、秋の涼やかな空気と入れ替わり、最高の舞台が整う。

日本は3人が初めての代表クラスでの試合になったが、まずSOの中尾がすぐにPGの場面を迎える。距離はあっても、彼の前期のリーグワンでのキックの精度からすればイージーなところといえるが、そのキックは完全に芯を捉えられず失敗、、と思いきや、Hのポールの右隅を、ちょこっと通過するラッキーショットに。苦笑いをしながらも、緊張の解けていく姿が見える。

今日の中尾は、アタックでのコミュニケーションは、無難にこなしたという程度に見えましたが、ディフェンスでは、彼がタックルができるSOなんだということをしっかりしめてしてくれました。前半に2回あった、相手が大きく抜け出した後の1対1をしっかり止めており、前半の劣勢状況をノートライに抑えた立役者、と言っていいところでした。先発として、安定して試合を作るという点では十分な動きに見えました。ただ、プレースキックは今日は最後まで当たりませんでしたね。。

試合は前半は、ディフェンスの粘り強さがあって、特に22mを超えられてからのところでの集中力がしっかりしていました。ブレイクダウン周りで前半からかなり反則を取られており、少し入り方や絡み方、躊躇ししているようにも見えて、なかなか押し返しても、取り切る、みたいになれませんでしたが、それでも相当の時間を自陣で過ごしながらのノートライで抑えたところは良かったのではないでしょうか。

後半に入っての最初の日本のトライは、斎藤の「顔」で取ったトライ。安定したスクラムから、右へ出すよと、顔だけ振って、相手3列の意識を右に向けてそのしな、左へ持ち出し、バックラインの1人目を彼が引きつけて回しました。これで勝負あり、というところでした。

ここから試合が動くわけですが、ハーフウエー付近からの相手の連続攻撃で繋ぎ切られてのトライ、割とイージーにラインを破られてのトライがあって、体力的な問題なのか、個人のイージーなタックルミスなのか、いずれにしても、メンバーが変わってからのトライラッシュは気になるところです。

後半からの交代メンバーはあまり見どころがなかったような。特に松島は、体が大きくなっているのですが、明らかにスピードがないように見えます。加齢に伴うものなのか、ただ絞れていないのか。フェラーリと呼ばれたスピード感がなくて、キャデラックのような大型車に見えます。トライとって騒がれていますが、あれは、ウイングの位置にいれば、代表クラスならば誰でも取れますよ。。。姫野と流も特にいいところはなく、ひと叩きしてどう変わっていくのか、、というところですね。

試合的には、いつものように、善戦しても後半20分以降突き放されてしまい、正直、現段階では相手が力が上なのだと感じました。軽く勝てるのではないか、くらいに思っていたのですが、甘かったですね。。まだまだ世界とは少し距離があるように見えます。

あと、今日のリーチは素晴らしかった。少し体も絞れて、80分間縦横無尽でした。彼はアタックもいいですが、やはりディフェンスがいいですね。コンディションが良いのでしょう。それと、期せずしてほぼ80分出ることになったディアンズも最後までしっかりプレーできており、この2人のFWは次辺りはリカバリーになりそうですが、やはり核なのかな、、と思いました。

後2試合ありますが、1つは勝ってほしいな。。次の試合は難しかったとしても、3戦目は、勝ちにこだわったゲーム展開、メンバー選びをしてほしいです。3つ負けては、折角のこれだけのファンも、「愛想」尽かしかねませんので・・

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