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【映画感想】東京物語

監督:小津安二郎
脚本:野田高梧
  小津安二郎


あらすじ

上京した両親を厄介者扱いする子供たち。気落ちする老親を、 一人温かくもてなす義理の娘。家族でも心の距離が遠くなる切なさと、 血の繋がりを超えた純粋な真心…人間関係の奥深さに魂が震える世界映画史上に残る大傑作。
出典:filmarks.com 東京物語


登場人物

平岡周吉:笠智衆
平岡とみ:東山千栄子
尾道(広島県)に住む老夫婦。

平岡幸一:山村聡
平岡家の長男、医者。

金子志げ:杉村春子
平岡家の長女、美容院。夫の金子庫造と暮らしている。

紀子:原節子
平岡家の次男に嫁いだ女性。


感想

おじいちゃんとおばあちゃんがかわいそうですごく悲しくなってしまった。
うーんこれは時代背景もあるのか、今と比べて地方と東京がすごく遠かったから、祖父母のことを忘れてしまうのであろうか。自分の生活に精いっぱいで親のことまで手が回らないというのもあるだろうな。この"親を大切に"という儒教的思想は、あまり今の時代に合ってない気がする。70年前の映画にこんなことを言うのはちょっとあれかもしれないが。
科学技術が発達するにつれ、個人でできることの範囲が広がったように感じる。それが現代の個人主義的な考え方が広がっていることの一因なのではないだろうか。
また、SNSの発達により、遠く離れた人とのコミュニケーションが容易になり、親密な仲になる範囲が広がったことで、必ずしも家庭の中に自分を置く必要が薄くなったと考えられる。
この二つが、現代では儒教的思想が合わないと感じる原因だと思う。カメラワークがほとんど動かないいわゆる"小津調"の映像は、ほかの映画と比べての違和感を全く感じさせなかった。
また、画面を縦に三等分した構図が多いように感じた。このせいで、全体を通して画面に調和の取れた印象を与えていた。


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