予防できる感染症とその病気1



こんにちは、
アミナです。


(犬ジステンパー)
犬ジステンパーウイルスによって起こる
代表的な犬の病気です。

特に1歳未満(生後3ヶ月~6ヵ月位の犬)の
幼若犬がかかりやすく、高熱が出る致死率の高い病気です。

この病気は感染の初期には高熱や下痢、
肺炎などの消化器系および呼吸器系の症状を示しますが、
次第に神経症状を起こすものもあります。

消化器、呼吸器の症状が治まる場合は良いのですが、
神経症状を起こした場合は、たとえ回復しても
後遺症が残ることがあります。

時には、成犬にも発病することがあります。
また、犬ジステンパーは、犬の他にもキツネやコヨーテ、
オオカミ、タヌキ、イタチ、アザラシなどの
多くの動物に発生するそうです。

感染経路としては、感染した犬の唾液やその飛沫、
または排泄した尿を直接吸い込んだり、
尿に接触したりすることが考えられます。

またウイルスに汚染された食べ物を食べる事によって、
ウイルスが口から入り感染することもあると言われています。

犬ジステンパーウイルスは、
宿主の体外に出ると長く生きられないため、
犬が密集しているところで感染が起こりやすくなります。

ウイルス感染が起こってから症状が出るまでの潜伏期間は、
1週間から4週間ほどですが、
感染後1週間前後で発熱しても殆ど気付かれないそうです。

その後に再発熱が起こり、くしゃみや目やに、食欲不振、
白血球の減少などが現れてきます。

免疫力のある犬は回復しますが、
免疫力の弱い犬は呼吸器症状が出たり、
血の混じった下痢便を排泄します。

また結膜炎や角膜炎を起こして、
膿性の目やにを分泌することもあります。

そして病気がさらに進行すると、
脳に侵入したウイルスによって脳炎を起こし、
けいれん発作や震え、後ろ肢のマヒを起こします。

このような状態になると、
犬は興奮して回転したり暴れたりします。

さらに、体の一部が短い間隔でけいれんする
チック症状なども出てきます。

また、ジステンパーの特徴的な症状として
四肢の肉球の角質化も見られます。

この病気はウイルスが原因ですので、
抗生物質は有効ではないそうです。

ただ、細菌の二次感染による悪化を抑えるために
抗生物質を使用することは出来ます。


(狂犬病)
狂犬病ウイルスに感染すると神経症状が出ます。

犬だけではなくキツネや猫、オオカミ,ノネズミ、
イタチなどすべての哺乳類に感染し、
人間にも感染する恐ろしい病気です。

日本は犬に対する予防接種が義務化されていることと
輸入動物の検疫が充実しているので
1957年以降は狂犬病の発生はありません。

しかし、最近は検疫の対象外となる野生動物の輸入や、
外国人船員の飼っている犬などの動物の持ち込みが多くなり、
狂犬病に対する注意が必要になってきているそうです。

そして気を付けなければならないのは、海外旅行に出た時には、
犬やその他の動物に咬まれないように十分に注意をすることです。

狂犬病ウイルスが体内に侵入すると、
まず潜伏期が1週間から1年で、
平均は約1ヶ月といわれています。

初期の症状は挙動の異常や
食欲不振がみられるだけなのですが、
次第に咬みつくようになるなど狂暴になってきます。

この時期を過ぎると麻痺状態になり、
徐々に衰弱して死亡します。

また、まれな例では
感染後にただちに麻痺状態になり、数日で死亡します。


可哀想ですが、感染すると治療法はなく
安楽死をさせることになります。

日本では狂犬病予防法により、
生後3ヶ月以上の犬は行政機関に登録して
年1回の狂犬病ワクチンの予防接種を
受けることが義務付けられています。

さらに、2000年からは、
検疫対象動物として犬の他に猫とアライグマ、
キツネとスカンクが追加されました。


(犬パルボウイルス感染症)
感染すると激しい嘔吐と下痢を起こす病気です。
日本では1970年代後半から1980年代初めにかけて流行しました。

離乳期を過ぎた犬にみられ、
血便が出る消化器症状と白血球の減少が特徴です。

また、生後2~9週目の仔犬が発症し、
不全を起こす心筋型もあるそうです。

この犬パルボウイルス感染症と犬ジステンパー、犬伝染性肝炎は、
犬の健康維持のためには必ず予防しなければならないウイルス病で
「コア・ウイルス病」と呼ばれています。

このウイルスに感染すると、犬は激しい嘔吐を起こし、
1日以内には下痢の症状が出ます。

初めは黄灰白色ですが、
その後血液が混ざった粘液状になります。

激しい嘔吐と下痢のため、脱水症状となり衰弱し、
時にはショックを起こすこともあります。
また白血球の減少も認められます。

犬パルボウイルスは、動物の体外に出ても
温度などに抵抗性を示し、なかなか失活しないそうです。

このウイルスを含む糞便や嘔吐物に、
他の犬が接触することにより伝染が起こります。

犬パルボウイルスは、
体内の細胞内分裂の盛んな細胞で増殖が早いため、
腸管細胞や骨髄細胞で増殖します。

下痢や白血球の減少が起きるのはこのためで、
白血球の減少がこの病気の診断の指針となるそうです。

ウイルスに対する治療法はありませんが、
細菌の二次感染を抑えるために抗生物質を投与します。

予防にはワクチンの接種をします。
犬パルボウイルスは通常の消毒剤に対して抵抗性があるため、
消毒には次亜塩素酸を使用するそうです。

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