猫免疫不全ウイルス感染症



こんにちは、
アミナです。


猫免疫不全ウイルス感染症とは、
俗に「猫エイズ」と呼ばれているものです。

猫白血病ウイルスと同様に、
感染した猫の唾液を介して感染しますが、
舐め合ったり同じ食器で食事をしても伝染はしません。

喧嘩をして咬み合ったときに、
傷からウイルスが体内に侵入して感染します。

人間や他の動物には伝染しませんが、トラやライオン、
ヒョウなどのネコ科の動物には感染します。

ウイルスに感染すると、4~6週間の潜伏期のあと、
発熱や白血球減少が持続的にみられることがあります。

多くの場合、見た目には元気で異状はないように見えますが、
感染すると全身のリンパ節が腫れて、
これが数カ月から1年近く続きます。

この期間の事を「急性期」と呼び、
この急性期のあとに全く症状がみられない
「無症状キャリア期」が数ヶ月から数年続きます。

その後、慢性的な症状がみられるようになり、
徐々に体重が減少してきます。

この時期は免疫力の低下により様々な病気が起こります。
病気の中でももっともよくみられるのが、口内炎で、
歯茎の腫れや出血、口臭、よだれなどがみられ、
痛みにより食事がとれなくなることもよくあります。

また、慢性の下痢や発熱、鼻炎、
結膜炎などを起こすこともあります。
この時期の色んな症状をエイズ関連症候群と呼びます。

さらに、エイズ期に至ると病状がますます悪化します。
日和見感染や悪性腫瘍が発生し、極度に痩せていき、
急速に衰弱して死に至ります。

ただし、感染した猫がすべてこのような経過を辿るわけではなく、
症状が出ないままで長生きをする猫もいます。

感染しているかどうかは、血液検査で簡単に判明しますが、
抗体を測定する方法で検査をするため、
感染初期や末期のエイズ期には陰性になることもあるそうです。

通常は感染後2週間以上経てば抗体の測定が可能になります。
猫が外に出て喧嘩をした時や、
拾ってきた猫を飼い始める時などは検査を受けた方が良いでしょう。

現段階では、
ウイルスを体内からなくしてしまう治療法はないそうですが、
エイズ期以外であれば対症療法によって症状を改善したり、
延命することは十分に可能だそうです。

たとえば、口内炎を起こして食事が出来なくなった猫を
うまく治療すれば、食事の摂取が可能になって体重も増え、
貧血が改善されることもしばしばあります。

逆にこれを放置すると徐々に痩せ細り貧血が進んで、
免疫力はさらに低下していきます。
その結果他の病気を発症して死んでしまうこともあります。

感染しても発症しない場合もあり、
出来るだけ穏やかに家の中で飼うことが出来れば
長生きさせることも可能です。

人間も同じですが、
ストレスは免疫力を低下させる大きな原因となるのです。

猫を外に出せば、
怪我をしたり病気にかかる機会を増加させることになります。

避妊手術や去勢手術をして外に出さないことが、
このウイルスに感染している猫を
長生きさせる一番の良い方法です。

このウイルスに対するワクチンが最近開発されましたが、
予防効果は100%ではないため、
既に感染している可能性のある猫とは
接触させないことが一番の予防法です。

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