仁義なき戦い、戦いたくなくなる
広島でのヤクザの抗争の話がまとめられている本で、話し手が
美能幸三
という人で、刑務所に何十年も服役していたり、人を銃で撃ち殺していたりと、結構やばい人だった。
ヤクザって何してるの?(何してたの)
ヤクザはいろんな呼び方をされており、反社会的勢力、暴力団、ヤクザ、ハングれ、、などいろんな名称がある。
仁義なき戦いの舞台は広島で、昭和38年の話であるが当時は
シマ争い、抗争、みかじめ料をもらう仕事
というのが主な半グレの人たちの仕事だった。
シマ争いは戦国時代ばり
実話なのだが、現代社会に比べるとめちゃくちゃアナログ的な生き方をしている。
半グレの人たちはどのように力をつけていくかというと
1.領土を作る
2.人を集める
3.売り上げを立てる
4.領土を広げる
といったプロセスで勢力を拡大していく。
土地があれば人と金を集めることができる、人が集まるとさらにお金が必要になるためさらなる領土の拡大(シマ争い)をしていくのだが、
どうやってシマ争いをするのか?
当時の広島では、いろいろな組が自分たちのシマを決めていて組を守っていた。色々な組がある故に、他の組とシマ争いをすることが多々ある。
方法としては、拳銃や刃物等を用いて他の組みのシマを納めている人のトップを殺す、もしくは盃を交わすという手段が用いられる。
盃って何
盃の種類は2つある
1.親子盃
2.兄弟盃
1. 親子盃とは
親子盃は、親分子分の血縁関係を特定するための儀式です。
よく言われるのは、親が言ったことは絶対で、『親がカラスは白い、と言ったら白なのだ』と言うことで、親には逆らえません。逆らった場合だいたい殺されます。
2.兄弟盃とは
兄弟盃は少し複雑です、種類は4つあり
●五分の兄弟
●五厘下りの兄弟
●四分六の兄弟
●七三の兄弟、二分八の兄弟
とのことです。5分の兄弟は対等な関係なのですが、他の3つは上下関係がはっきりと設けられ、割合の差が開くと呼び方も変わるそうです。
ヤクザでも、会社でも組織のマネジメントが大切
本書の主人公『美能幸三』さんのように、ヤクザの世界は考えよりも行動が先に出てしまう人が多いようです。
ムカついたから殺した、がありうる世界なんです(やばい)
そんな行動派の人は大抵学がなかったり、考える力が弱いため、仁義で動いいていたりします。親分(組織のボスや集団のボス)のためなら死ねる、といった人たちが多く、親分の仁義が子分を動かしていくのでした。
昔の日本は野蛮過ぎる
昭和30年頃の広島は荒れていたそうです。駅で組員同士の撃ち合いが発生して、偶然通りかかったタクシーの運転手が流れ弾に当たるといった事象も発生していて、同じ日本にもこんな野蛮なことがあるのかと思わされます。
まとめ、感想
ヤクザの世界は任侠が重要、と言うのを聞いたことがあります。しかし仁義なき戦いでは、裏切りや仁義に反するようなことが度々起こります。
人間の醜さやずる賢さ、残忍さが表現されていて読むのもしんどいかもしれません。
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