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”この人だから見たい”と思われるコンテンツはどう作るのか

信頼するゲストを丸裸にして価値ある情報をお届けするnote(まだ今回で二作目w)。
今回のテーマは”この人だから見たい”と思われるコンテンツはどう作るのか。


前回はトーキョーギョーザクラブさんのご協力のもとTwitterでの”バズ”を分析してみました。

今回はたくさんの人に支持され、信頼される情報発信のために、心がけるべきことについてヘアメイクの"ササメイク"こと佐々木一憲さんにインタビュー。

普段からメイク情報を発信している佐々木さんは、投稿のエンゲージがとにかくバチバチに高く、ここ数カ月で一気にフォロワー数も爆増している今注目のヘアメイクさん。


そんなササメイクさんにお伺いした内容をお届けしていきます。

コロナウイルスの影響もあり、ここからかなりハードな時代に突入していくことが予想される今だからこそ、個々の発信力を高めていきたいと考えている方はぜひ参考にしてみてもらえたらうれしいです。



ササメイクとは

まず初めにササメイクの紹介を…。ササメイクとは佐々木一憲さんが提唱するメイク術、また佐々木一憲さんご本人のことを指し示す言葉で、2017年8月4日に爆誕しました(知られざる事実ですが、実は名付け親はわたし笑)

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まるで美容雑誌のように、わかりやすくメイクのコツがまとめられたコンテンツたちは美容好きのみなさんの中でたちまち話題に。

このスタイルで投稿を始めたのはいつ頃のことだったのでしょうか?

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ササメイク爆誕が2017年、そこから完全フォーマット化して様々なバズを佐々木さんが生み出すようになってから2年。


その2年の間にコンテンツ発信でどのような部分を意識するようになったのかを聞くと
佐々木さんがパッと上げてくださったのはこの3つ
①すべて自分でやる = こだわり
②マネしやすさや共感を意識 =コンテンツ設計
③覚えやすいキーワード設定 =ブランディング

それぞれがどういったことを指すのか、ご紹介していきます。


①すべて自分でやる = こだわり

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佐々木さんInstagram

佐々木さんが投稿する雑誌のようなわかりやすく見やすい投稿。実はこちらのコンテンツは、撮影も編集ももちろんメイクも佐々木さんがおひとりでやられているのだそう。

佐々木さんの投稿は、メイク紹介ではありますが、実はモデルさんのキャスティングから衣装選び・撮影・編集・アップまですべてがご自身によるもの。

だからこそ、”佐々木さんらしさ”や”佐々木さんだからこそ”の雰囲気を纏った内容が発信できているのだと思います。


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夜遅くまで編集作業をしている…
そして佐々木さんはいつも超丁寧(笑)


企画からコスメを選び実際にメイクをし、、、そこからフォント一つ、画像選び一つとっても妥協することなく作り上げたコンテンツにやどるのはその人のセンス。人柄やその人の”世界”が投影されているコンテンツだからこそ多くの人に届いているといえるのだと感じました。

佐々木さんに限らず、人の心に響くコンテンツを発信している方々を見ていると、細部へのこだわりが強い人が多いように感じます。

たとえば普通の主婦からInstagramを10カ月で1万人のアカウントにまで成長させたインスタグラマー社長の 艸谷まゆさんも
インスタの世界観を統一するうえで必要になる写真の撮り方&並びには命を懸けていたと語り、フィードの並びや画像のチョイスの選定に5時間もかけていたそうです。

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笑ってるけどすごいよ(笑)


他人からすると”そんなことで?”と思う些細なことかもしれませんが、そのこだわりが作り手の個性を強調し、ファンと呼べる人達を魅了することに直結する。例えばアイコンを隠していたって、これはこの人の投稿だな! とイメージできるかどうか。それがキーになるのかなと。。

こまかなこだわりであっても絶対に見ている人には、続けることで届くものなので(この言い回し〇〇さんっぽいな、とか この人はこういうのが好きそうだな、っていうのって日常的にその人に触れているとイメージしやすくなったりしますよね)
他人には理解されなかったとしても自分の発信内容には強いこだわりを持てる人が強いのではないかなと思います。
そしてそのこだわりが他のコンテンツとの差別化につながり、大きな武器になるのだと思います。


②マネしやすさや共感を意識 =コンテンツ設計

では、こだわりをもって作成したコンテンツにはどのような思いを込めて作っているのでしょうか。

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佐々木さんの投稿は、ササメイクのコンセプト通り、とにかく簡単。

ササッと簡単に出来て、好きな人の心にササる → #ササメイク

かわいいのはもちろんなのですが、とにかく”簡単”で再現しやすいのがポイントなんです。

アイシャドウは3色までしか使わない、のせる範囲も瞼全体・アイホール全体・キワの3種類程度までなのでメイクが苦手という人でもマネしやすい設計。限定コスメを使わないのは、より一般的なアイテムでメイクをまねできるようにという配慮で、そこからも優しさ(気遣い力)を感じます。


佐々木さんご自身になぜその簡単さが支持されていると思うかも聞いてみました。

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自分が女性向けメディアで編集をしていた時も、ハイレベルすぎる情報より、普段の生活の範囲内でアレンジできる情報の方が人気が高かったこともあり、佐々木さんが言う”ちょうどいいプロ感×リアルさ”という部分にもとてもうなずけました。

雑誌のメイクはかわいいけれど、実際そのメイクってどういうシーンでやるものなんだろう…って思ったり、あまりに普通過ぎて自分にはちょっと物足りないと感じたり、、その悩みを解決するのに役立つのがササメイクともいえるのかもしれません。


また、これはあくまで私の推測ですが、あらゆる情報に触れている機会が多い現代を生きる我々は、SNSの台頭によって、ある程度もとめる”答え”が身近にあるのことが当たり前になっているように思います。

例えばおしゃれなお店でランチをしたいと思ったらインスタで検索をしてどんな雰囲気かをチェックすることができるし
髪の毛を切りたいと思ったら、今っぽいカラーでいい感じに仕上げてくれそうな美容師さんを見つけることもできる。

箱を開けるまで何が起こるかわからない という状況は、逆に引き起こすのが難しいほど。調べようと思ったら、検索窓の向こうには常に見つけたい答えがあります。

そんな時代だからこそ、こうしたら失敗しない、こうしたらかわいくなれそう…というお手本的な内容をわかりやすく解説されているメイク術はまさに道しるべのような存在。ただし、完璧な答えを与えるのではなくて、余白の設計も必要。

マニュアルのように決められたものではなく、ある程度自由が利く土台の中でアレンジの幅を利かせられる工夫ができることを今の若者は好むのではないかなとも。(例えば近しい手持ちコスメでササメイクを再現してみたり)

そして実際にやってみて、”この通りやったらかわいくなれる”という期待が確信に変わったとき、また次も、その次もササメイクのやり方ならマネできるという信頼につながって、それがバズの連鎖にもつながっているのではないかなと思いました。(単発ではなく、連続で引きおこるバズは、その人自身の信頼の数値化だと思っています)

信頼される情報発信には、ニーズを想像して寄り添うこと、それが共感につながるのだと感じました。
メイクに限った話ではなく、おでかけなら出かけやすくなる工夫(こんなところで写真を撮ったらかわいいよ、おすすめメニューはこうだよなど想像して閲覧者がまねやすい提案を入れる等)他のジャンルでも応用できることだと思います。


③覚えやすいキーワード設定 =ブランディング

そして最後はブランディングの部分。投稿者としてなかなかフォロワーが増えない、増えたとしてもフォロワーさんの熱量が高いといえるまでに至っていない…という方は多くいるように思います(個人だけではなく、媒体やサービス等でも同じ課題を抱えているところは多そうに思います)

情報にファンがついてしまうと、それは代替できる何かが登場してしまったときに太刀打ちすることができません。より鮮度が高く、内容が濃くて…というようにスペックでの背比べになってしまいます。

自分を商品(ブランド)として活躍していきたいと考えるのであれば、スペックではなく”その人だからこそ”という部分で認められる必要がありますが、それにはユーザーからの支持が絶対的に必要です。


佐々木さんの活動を見ていると明らかにUGCも多いことはもちろん、熱量の高いフォロワーさんが多くいるように見受けられます。

佐々木さんがササメイクで取り入れるコスメは売り切れが続出することも。
(権利等の兼ね合いで多くの投稿を載せられていないため、ぜひ #ササメイク でツイッター検索してみてください)

それはなぜか? 佐々木さんはキャッチコピーにも意味があったのではと語ります。

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ササメイクというキャッチコピーがあったことが影響し、RTやコメント、検索がしやすくなったと感じるそう。

(いったん私が名付け親ということは忘れて分析するとw)たしかに耳に残るキャッチや独特なワードがあると、投稿者以外の人の記憶にも残りやすく、ブランディングにも役立つと思います。

ツイートでもインスタでも、フォロワー側が発信する際にも呼びやすくタグ付けもしやすい、関連を見つけやすいという効果もありUGCも増加しやすくなるんですね。

個人で発信していくパターンの時には、個人名と別でその人を一言で表すことができるコンセプト(=キャッチ)を持つことでプロフに遷移したときにも投稿との一貫性がありフォローされやすいという利点もありそう。
そして、その人の良さや魅力を、他人に話すときにも話しやすい(=伝播しやすい)というメリットもあるように感じました。

ササメイクって何だろう? と知らない人が見た時に気になる存在にもなっている可能性も高いです。

また、しっかりキャッチが届いているということはそれに共感してくださるファンが増えるということなので、情報ではなく”その人”を選んでコンテンツを見ているという指標にもなります。

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届けたい内容がしっかり届いていると思うと…
泣けますね…


〇〇の〇〇さん というようにその人の代名詞になる何かがある人はどの分野でも飛びぬけている印象がありませんか?
自分にとってそういうものをみつける。それは本当に伝えたいことを多くの人にリーチさせるためにも、周囲からの認知を高めるうえでも今後必要になっていきそうです。

まとめ

長くなりましたが佐々木さんをお手本に

①こだわりを持ってやり抜くこと、そして結果を見つつ継続すること
②マネしやすさや共感を意識し、ユーザーに寄り添ったコンテンツ設計を行う
③覚えやすいキーワード設定により”ファン”と呼べる仲間を増やすこと

を意識すると、”この人だから見たい”と思われるコンテンツを作ることができるのではないかなと思いました。

いろいろなことを赤裸々に語ってくれた佐々木さん、本当にありがとうございます!


本当にこれからどんな時代になっていくかわからないですが、だからこそ、今できることを着実にやっていくしかないんですよね。

表現力や発信力を高めていきたいという方の参考になれば幸いです。

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おまけw
ササメイク爆誕の日の写真(えもい)



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