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2022ドラフト展望~社会人投手編~

今回は社会人投手について。

今年の目玉は吉村 貢司郎(東芝)。既に指名解禁済みですが、来季すぐに1軍のローテーションで投げられる投手は?と聞かれれば、吉村が真っ先に挙がるでしょう。平均140キロ中盤のストレートに加え、フォークで三振が取れるピッチャー。制球力も安定しており、ゲームを壊さない安心感を持っています。
懸念点は来季26歳を迎える年齢面。10勝近くの勝ち星を1年目から求めないと割に合わないのが正直な所。またキレのいいストレートを投げる投手の宿命ですが、フォームが打者に合わされやすい為、おそらく本塁打を浴びやすいタイプの投手である事も懸念点の1つ。ただこの弱点は本拠地が広い中日にとってはあまり気にするポイントではないかもしれませんね。
また同年齢でプロ入りした岡野が通用していない為、各球団が警戒して案外2位で指名できたり・・・なんて事もあるかもしれません。遅くても外れ1位で消える投手と思いますが、2位で残っていたら指名してほしい選手ですね。

他に上位指名が予想されるのが、大卒なら益田武尚(東京ガス)、吉野光樹(トヨタ)、小谷野楽夕(JR東日本)。高卒なら河野佳(大阪ガス)。
益田は150キロを超すストレートに加え、多彩な変化球を操るバランス型、吉野は吉見(元中日)を彷彿とさせる低めにボールを集めるコントロールピッチャー、小谷野は縦に落ちるスライダーを低めに集めて三振を奪うゲームメークが上手いピッチャー、河野はキレのいいストレートを中心に押していく完成度の高さがウリ。
4名ともタイプが分かれており、力はあるのですが、特に評価が高いと言えるのが益田。都市対抗でも活躍しており、遅くとも2位には消える事が濃厚。中日の2位の指名順が早い事を考慮しても残っているかが怪しい所。どちらかといえば吉野の方が縁がありそうですね。
小谷野、河野は上位候補に上げましたが、今年は主要な大会で結果が出ておらず、評価は先述の2名と比べると落ちるのかなと。特に河野は昨年の投球を見れば是非指名したいのですが、打者に合わされやすいフォームの為、各球団で評価が分かれそう。意外に下位の方で残っている可能性も高いと言えます。

またここまで上げた投手は全員右投手。上位指名級の左投手は不在で、中位となると加藤三範(ENEOS)、長谷部銀次(トヨタ)、林明良(エイジェック)が挙がります。3名ともポテンシャルの高さを感じるサウスポー。加藤は先発も中継ぎも出来るタイプで、コントロールが良く安定感があります。一方長谷部、林はリリーフ向き。長谷部は150キロ近いストレートに加えて、キレのいいスライダーで三振が奪えるのがアピールポイント。林もスリークォーターで球持ちの良いフォームから勢いのあるストレートを投げる変則ピッチャー。チームの弱点である左の中継ぎ補強にはうってつけの投手達です。特に長谷部は地元出身であるだけに、スカウトは確実にマークしているはず。個人的にも推している投手ですので、縁があるといいのですが。理想を言えば4位以降で指名出来れば最高ですが、そこまで残っているか。

中位以降では右だと関根智輝(ENEOS)、竹本祐瑛(JR東日本東北)、大畑 理暉(JR西日本)、解禁済みだと小孫竜二(鷺宮製作所)、鈴木大貴(TDK)等が候補。
このあたりのメンツだと、リリーフ要員としての指名が中心になりますが、右のリリーフは優先順位が低く、指名があったとしても最後の方になるのでは。また個人的には大畑蓮(西部ガス)を推しています。フォークで三振が取れ、もう少しストレートの球威が上がれば、ライデルマルティネスのような投手に育ちそう。高卒社会人の為、今年の大学生投手よりも年齢が若い所も指名がしやすいポイント。阪神が指名候補に挙げていますが、おそらく他球団もマークしているのでは。

左だと入江空(茨城日産)がポテンシャルの高さを感じさせます。入江はストレートが注目されますが、実はスライダーの方が協力。制球も悪くないので人気になりそう。また高校時代から評判の林優樹(西濃運輸)も吉報が届くか。故障明けで情報が少なく未知数な存在ですが、出力が高く球速が上がっているとの事。彼も大畑同様年齢が若い所を買われるかどうか。

全体的に社会人はバランスが揃っている印象。
左の先発が不足している為、中日が指名出来るのは上位指名なら右の先発、中位以降なら左のリリーフが妥当な線。右の先発は大学生投手との兼ね合い、左のリリーフなら大学生よりも人材が豊富なので、1名は確保したいですね。

次回は社会人野手について書いていきます。