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今日会いに行きたい!気になる土偶#014埼玉県立歴史と民俗の博物館

突然ですが、皆さんは「アッパッパ」をご存じでしょうか?
綿やサッカー生地で出来ている涼しげなワンピースで、夏に中高年の女性たちが普段着に着ていたものです。
締め付けが一切なく、体の線を拾わない、汗をかいても体に張り付かない、その上、洗濯機でじゃぶじゃぶ洗えるすぐれものです。
涼しくなる夕方に、アッパッパを着た近所の女性達が立ち話に花を咲かせいた光景は、今や昭和の良き時代の思い出です。


そんな「アッパッパ」を着ているような土偶がいました。
涼しげなワンピースを着て、夏の盛りをゆるりと過ごしているようです。

埼玉県深谷市 原ヶ谷戸遺跡
 縄文晩期
埼玉県立歴史と民俗の博物館

ウエストを一切マークしていない体の形、お腹の渦巻文様、胸の上とお腹の下の穴は、それまでの様々な土偶の形が交じり合っているようです。
約3,000前の縄文時代が終わる頃は、土偶が徐々に作られなくなってきました。大きな転機を迎えようとしていたこの時期、今までと違った意味や思いをこめて作られたのかもしれませんね。


「アッパッパ」は完全に過去のものと思っていましたが、スーパーの女性服売り場でこの名称が使われていました。
この夏は一気に人気商品になりそうですね。

お読みいただき有難うございました。




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