返事

#優しい言の葉

何気ない日々、何気ない日常を繰り返している。
黒板を叩くチョークの不規則なリズム、野太く教科書を読む声。
それにアンサンブルしてノートにシャーペンでメロディーを付けたす日々。とても日常的。

窓辺をみると黒く輝く髪がそよ風に揺れている、冬から春へと季節は移ろいゆくという事だ。
僕の視線に気付き少し照れくさそうに小さく手を振る遥菜、僕も微笑み小さく手を振り返す。
何気ない日々、何気ない日常は変わり始めていたのだと、靡かせる君が教えてくれた。

授業と授業の狭間、僕たちはそれぞれのグループと談笑を重ねる。
付き合っていると知られると冷やかされるし、「どこまでしたのか?」とか、下ネタ的な事も聴かれる、そういうのを散々みてきた。
それならば黙っていようと、二人の最初の秘密を交わした。

放課後、右ポケットのスマホが震えLINEが届いた事を知らせる。

僕は微笑み、そして文字を打った。
2つ目の秘密が君へと送信された。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?