生まれかわり

からだに詩が流れこむ。体内を動きまわる。それは血液のように。

美しい絶望を神があたえないように、醜い希望を彼女は好まない。彼女が歩みをすすめるごとに、世界はガラスのように脆くなる。

迫りくる死は、けっして音をたてない。静かにおとずれ、「悲しいね」と人間はとなえはじめる。

そして、時がたつと、ゆりかごはゆれはじめるのだ。

#詩

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?