愛の欠片をひろって

時は2021秋

チームに新しいマネージャーが入った。大学生。私よりずっとずっと若い。若さには勝てない

その席は私だけでありたかった。私だけを必要としてほしかった。

恥ずかしいからと集合写真は撮る役をずっとしてたけど照れ隠しを辞めて一緒に映ればよかったとずっと後悔してる

変なプライドの塊

その子が写真に写ってるのをみて、羨ましいと思ってしまった

自分からチームを去ったのに。そして一緒に写真に写ってることに嫉妬した

今のチームの地位まで支え続けたのは私、影でずっと支えてたのは私だから

私の方が可愛いし、気が利くし!なーんて心の中でプライドを保ってみたりした

でも前見た時と全然顔が違ったので加工の恐ろしさも知った

時を程なくしてずっとずっと楽しみにしてた県内で1番大きな体育館でのホーム戦

小さな体育館でしか試合が無かったのに今は1番大きな体育館でホーム戦ができるようになった

感慨深い

楽しみだけど元彼の顔を見たいけど見たくないし、でも行きたいという矛盾

後悔しない選択をしようと思ってコロナ時代だなら差し入れだけにしようって思って

キャプテンに差し入れの連絡したら試合見れますよ?って教えてくれたのでひっそりと入ることにした

仕事を早上がりして、ファッションも決めすぎゆるすぎず!を意識して

だけどメイクはしっかりと!!

差し入れは何度も頭の中でシュミレーションしてプロテインジュースと彼の好きだったオレンジジュースにした


予定より遅くなってしまったおかげで座席に人はほとんどおらず、残ってた懐かしい面々に挨拶した

みんな喜んでくれてよかった、、、


だけどそこに見た事のない女の子2人


嫌な予感がした。。。


監督に聞くと最初ははぐらかされたけどひとりはなんと元恋人の彼が連れてきたという、、、

血の気が引いて心臓が止まるかとおもった


年齢は彼と同じくらい、私と同じか少し低い背、そして綺麗な容姿


驚いた。占い師の人達が言っていた彼の近くにいる女性にピッタリ当てはまる

この人だとすぐに分かった

私の行った占い師はみんな本物だったんだなーって遠い目をしながらぼんやりと思う

試合見せたかったんだなぁとか、彼女連れてくるタイプだったんだとか色々思ったけど

私だけがずっと引きずってて、私だけがずっと苦しくて、私だけがずっと辛くて悲しくてバカみたいじゃん!って思った

あんなにずっと泣いて苦しんで悩んでたのがバカみたいじゃん

幸い仲の良いキャプテンの奥さんとそのお子さんのおかげで試合中はずっと楽しかった

笑って試合をみて、お子さんと遊んで。気が紛れた

試合は、負けてしまった、、、、


みんなベンチから席に帰ってきた

差し入れを渡してみんな喜んでくれたけど彼とはずっと目を合わさなかった


彼が横を通る間際に『あざーっす』って一言言ったのが聞こえた。私は小さく頷いた

その日彼以外の全てのチームメイトとは話したけど彼とだけは目も合わさず、話もしなかった

笑える。いや笑えないけど会いたくて会いたくてでも会いたくなかった彼

いざ目の前にすると声もかけれないし顔も見れなかった

でもこれで良かったと思う

彼女と話してるところとか見なかったし、同じ車に乗るとこなんて見たくないし笑いかけるのもみたくなかったし


これでやっと分かった

今世では今生の別れなんだって

さよなら、また来世で会いましょう

来世では一緒になれたらいいな


これでやっと離れれる

これでやっと終わらせれる

終わらせたくてでも終わらせたくなくてずっとしんどかった

もしかしたらもしかしたらってずっと考えて考えて苦しくなって

それを終わらせられる

上手く愛せなくてごめんなさい。上手く愛を伝えられなくてごめんなさい。もっと長く一緒にいたかったよ。ずっと笑ってたかったよ。本当にありがとう。人生で1番すきでした。

もっと上手くやれたらよかったな


今日久しぶりに彼に遭遇する夢をみた。だからこのnoteを書いている。

奇跡を引き起こしたかった引き寄せノートは彼への執着でとてつもなく重いし、まるで特級呪物だった


呪術廻戦の五条先生の『愛ほど歪んだ呪いはない』ってセリフはまさに私の彼への思いだった

私は呪いをかけてたのかもしれない。彼と私に

記憶の海を潜って 愛の欠片を拾って
あなたの中にずっと 眩しい世界をそっと
この愛が例え呪いのように
じんわりとじんわりと
この身体蝕んだとしても
心の奥底から あなたが溢れだして
求めあって重なり合う
その先で僕ら 夢と成れ


King Gnuの逆夢が今聞くとまさにすぎた

私はずっと愛だった欠片を拾い続けてもしかしたらまたくっつくかもしれない。もしかしたらまた形になるかもしれないとらおもって拾い続けた

だけどそれはもはや愛だったものだからあの時の愛だから欠片を集めても意味がなかった

それが呪いとなって私を蝕んでたのかもしれない

きっと、あの時が最善で最良の決断だった、あれ以上進んでたらきっと私は心を病んで精神がおかしくなってたと思う

だからこれでよかった

よかったんだよね

さよなら

どうかお元気で




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