☆オイラの好きな名曲名演シリーズ45   Der Fluyten Lust-hof〜Book I Ⅷ.Pavaen Lachrymae /Jacob van Eyck Frans BrüggenのVer

ムチャクチャ好きな曲である。曲とは言ってもこの曲集は140曲近くの当時のヒット曲の有名旋律をもとにリコーダー用にRE作曲したという変わった作品集だ。似たタイプだとレスピーギのリュートのための古風な舞曲とアリア、ブラームスのハンガリー舞曲、バルトークのルーマニア民俗舞曲などがあげられるだろう。その錚々たる名旋律の中でも、この曲は特に有名、と言っても過言ではないだろう。ジョン・ダウランドの「ラクリメ(涙のパヴァーヌ)」だ。元のリュートのVerよりグッときてしまうかもしれない。このダウランドのラクリメも、ダウランド以前からあった旋律を部分的に用いているらしい。バロックの頃は「ラ・フォリア」もそうだが、ベートーヴェンのようにゼロから作曲する曲だけでなく、以前の有名な旋律を編曲する、というパターンも多かったのだ。

この「笛の楽園」は現代の耳からするとメロディー音楽というよりもその空間性に感動する極上のアンビエントミュージックとしての感動の方向性が強いのかもしれない。もちろんその感動的な空間性は、フランス・ブリュッヘンの類まれな演奏ならではだ。


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