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杉並偉い

 東京怖いって話した後になんだけど、杉並偉い。「東京偉い」と言おうとしたけどこれから言うことが東京都全体に当てはまることか分からんから「杉並偉い」と言っておく。

 杉並区の青梅街道沿いに住んでる。通勤する時には15分くらいかけて荻窪駅まで歩く。その間、ずっと並木道。「だからどうした」と言うなかれ、元大阪市民としてはスゴイことなのだ。

 大阪には御堂筋という目抜通りがある。梅田から難波までズバーっと。そこをタクシーで通ってみたら分かるけど、街路樹がことごとく幹ばかり。枝がバッサリいかれてる。

 「木を切る改革」って知ってます?大阪が維新行政になってから並木が伐採されまくって、維新のスローガン「身を切る改革」をもじって「木を切る改革」って言われとる。まぁ街の風景がひもじくなりましたよ。御堂筋なんか特に。冬には御堂筋がライトアップされるんだけど、電飾しやすいように枝切り落としたんだろな、と思う。いやマジで。

 その点、杉並は偉い。並木道がそのまんま。そりゃある程度は伸び過ぎた枝を切ってるだろうけど木の風情を損なっていない。「風情を失った木」の意味を知りたかったら御堂筋に行ってください。無惨だから。

 落ち葉はもちろんあるし、それを掃除する費用はかかるに決まってるけど、みんなが並木道を気持ちよく歩くためにも税金は使ってもしゃーないと思う。

 「木を切る改革」は心を貧しくする。いやマジで。

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