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夫に学ぶ優しさ

今日は夫婦の話でも。

夫との出会いは職場だった。
もともと私が新卒からずっと働いていた職場に、後から夫がやってきた。

結婚式のプロフィール紹介などでよくある、「相手の第一印象は?」という質問。

私の夫に対する第一印象は、「え、その髪型で働くの?」だった。


ただ、結婚式でそんな事を書くのは気が引けるので、「変わった髪型だなあ」ぐらいに留めておいた。


私は、真面目の教科書のような父親と、家計簿が1円のズレもなく揃うまで寝ない几帳面な母親に育てられ、子どもの頃から、正しくある事とか周りに迷惑をかけないとか、そういう事が大事なことなんだと思って生きてきた。ように思う。
いや、あんまり何も考えてなさそうと言われることもあるが、自分の中では、そういうことだった。

だから、のちに夫になる人を初めて職場で見た時も、「え、そんな髪型で働くの?え?職場でそれ大丈夫?」と心の中で勝手に心配していた。

その当時の夫の髪型は、ツーブロックの上の部分だけ長く伸ばし、結んでいた。(調べてみたら、こういう髪型をマンバンヘアまたはサムライヘアと呼ぶらしい。)

ヘアサロンとかアパレルとかベンチャーとかAppleとかでは一切ない我が職場で、その髪型は、、、、いやないだろう、と正直思っていた。

きっと夫はそんな事、ちっとも気にしていなかったんだと思う。


それから3年後、その人と結婚(だいぶ端折ります)

何の本だったか、これまたすっかり忘れてしまったのだが、(わかる方がいらっしゃいましたら教えてください。)このように書かれていた。

「女性はもともと強く、男性はもともと優しいのです。だから男性は強さを学ぶために生まれ、女性は強いからこそ優しさを学ぶために生まれてきたのです。」

これを読んだのはまだ夫と出会う前だったが、ああ確かに私はもっと優しさを学ぶ必要があるんだと思ったのを思い出した。

夫は基本怒らない。

だから我が家の夫婦喧嘩といったら、ほとんどの場合は私が一人イライラするか、プンスカする事をさす。

そうは言っても、一人プンスカしているのは、なかなか心地の良いものではなく、何とか私は言い訳を探していた。

結論、こうなった。

夫が怒らないのは、夫がすごいのではなく、私が夫を怒らせるような事をしてないからだ!
私が怒るのは、私が悪いのではなく、夫が私を怒らせるような事ばかりするからだ!

ああ、なんて理不尽。

文字に書いてみると、ますます自分の身勝手に笑えてくる。

そしてこんな半ば言いがかりな発言を振りかざす私にも、夫は「ええええ〜!」とマスオさんのように驚くばかりだ。


そしてもう一つ、夫は焦らない。

以前TVで「どんな状況でも絶対に走らないおじいちゃん」がいて、おばあちゃんも、お母さんも、投稿者の孫もそのおじいちゃんが走る姿を見た事がないと言っていた。
そこで家族が「何とかしておじいちゃんを走らせたい」という依頼を番組に投稿したのだ。

がしかし、おじいちゃんは動じることなく、作戦はことごとく失敗に終わった。

この番組、ちょうど夫と一緒に見ていて、「夫もこんなじいさんになりそうだな」と思った。おそらく夫も、将来の自分を観ているかのようだったろう。

さすがに、信号が点滅して赤に変わった時ぐらいは走った方がいいんじゃないかと私は思うが。(走った場合の転倒リスクとそれによる怪我のリスクを考慮するとやはり走らない方がいいのか、、、もはやどちらがいいのかわからなくなってきた。)

とにかく、必要以上に焦らない精神は、生きていく上で身につけておきたいと私は思う。

と、色々長くなってしまったのだけれど、夫の尊敬できる所は優しいところで、何がどう優しいのかと言われると上手く説明出来ない自分が不甲斐無い。

一緒にいて優しさを感じられる人で、自分もそうでありたいと思わせてくれる人なのだ。

私がnoteを始めたことも、noteの存在すらも夫は知らないと思うが、今ここに残しておこう。


また私が一人でプンスカした時に、この気持ちを思い出すために。




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