第二波の原因はPCR検査増

今無症状に人間がいるとする。この人はPCR検査を受けなければ、他人に伝染されないように、引き続き予防する。PCR検査を受けて、陽性と判定されれば、他人に伝染さないように、行動を制限する。ところがPCR検査を受けて、陰性と判定されれば、解放された気になって、マスクもせず、集近閉も気にしないであろう。

しかし、PCR検査で陰性と判定されているのに、実際は感染者である、「偽陰性」がかなりの割合で存在する。偽陰性の人は、自分が感染者ではないと思っているので、マスクをしたり、集近閉を避けることはしない。しかし、偽陰性は感染者なので、他人に感染させる確率がとても高くなる。しかも無自覚に菅瀬sんさせるので、たちが悪い。「陰性証明書」などという不粋な物を持っているものもおり、周りの人間も安心してしまう。

偽陰性はPCR検査の限界で、必ず存在する。日本では、7月に入って、1日平均1万人が検査を受けている。現時点での精度では、250人乃至500人程度の「偽陰性」が出る。この人たちが、一人当たり、2.5人に感染させたとすると、625人乃至1250人の新規感染者が出てしまう、さらにこの人たちが2.5人に感染させたとすると、1560人から3125人の新規感染者が出ると、指数関数的に感染者数が増加することになる。

ニューヨークでは感染初期の頃クオモ知事がPCR検査の拡大を訴えた。結果が4月から5月にかけて、隣のニュージャージーと合わせて毎日1万人を超える感染者と5000人以上の犠牲者を出した。非常事態宣言もあり、6月にそれなりの収束を見せていたものの、7月10日に再度PCR検査の拡大を訴え、また徐々に新規感染者数が増えてきている。アメリカでは、なんとなく神が守ってくれるので予防は不要と考えたり、マスクをしない自由を主張するものが多い。こういう人たちが無症状の偽陰性となった時に、感染が広まるのは自明の理である。

日本は7月に入って、急激に感染者数が増えてきた。十分に第二波と呼べると思う。第1波に比べてPCR検査数も増えている。検査で新規に陽性なら、大抵その後の足取りを追うが、陰性ならば、そうはしない。感染経路が追えていないケースが多いという点で、陰性なのに感染者であるという、偽陰性からの感染を疑うべきである。

先日から東京を除いた形で、Go To キャンペーンが始まった。ここでも偽陰性の感染者が無自覚に感染を広げる可能性がある。担当大臣や一部の知事主張は旅行では感染しないと言っているが、嘘である。列車やバスにマスクをしていない偽陰性の感染者がいれば、感染の可能性は高い。車でもSAなどで感染する恐れがある。

偽陰性の感染者から身を守るのがマスクの使用であり、集近閉を避けることである。4月5月の自粛期間中はなんだかんだ言いながらも、自粛要請に従わないところが多々あったけれども、マスクを使用し集近閉を避けた結果、新規感染者数は激減した。マスクの効果は次の記事でも紹介されている。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200723-00189530/

マスクをしていないものたちには近づかないことで、感染はかなり防げるのではないか?

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