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COVID-19 QR 22 Week 35(8/27-9/2)

22年9月2日時点での世界および日本の感染状況についてデータ処理をしていたら、元総理大臣の鳩山由紀夫氏が「ワクチンを打つと入院率確率が3倍になることをWHOが認めた」とツイートした。しかし、データ科学者の視点からは、鳩山発言にもその反論にもおかしな点がある。A章ではこのことを考察をする。

一方、世界全体では感染者数は減少しているが、今週新型コロナ感染者が急増した国領土がアフリカとオセアニアで多くなった。詳細をB章で報告する。

A. 鳩山発言のデータ解析的考察

QRは9月4日の毎日新聞の記事(https://mainichi.jp/articles/20220904/k00/00m/040/049000c)で初めて鳩山発言を知った。記事によれば、鳩山氏は7月13日に、国際予防医学協会理事長の白澤卓二氏から聞いた話としてツイートた。BuzzFeed(https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/yukio-hatoyama-fc?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter)や毎日新聞がファクトチェックとして鳩山発言の真偽を議論している。

Buzzfeed によると、鳩山氏は発言の根拠として、WHOの2022.6.1付けのBreakNewsを挙げているが、WHOがそのような報告をした形跡はないらしいが、報告をしなかったとも言っていないらしい。また、こびナビ(https://covnavi.jp)が鳩山発言のような事実は認知していない、イギリスでは鳩山発言とは逆のことが起こっていること、素人解釈には注意が必要であると回答したことを述べている。

従来、データ解析は各研究分野の付属品的な扱いであった。例えば医学の分野では、医師が自分の研究を自分で解析していた。したがって、最低限のデータ解析しかできなかった。しかし、最近はビッグデータの取り扱いが増えるにつれ、データ科学の専門家に解析を依頼して幅広い分析をするようになった。鳩山氏はああ見えてもスタンフォード大学でオペレーションズリサーチの Ph.D. を取得しているので、疫学の専門家ではないが、データ科学の専門家である。ゆえに、鳩山発言を「素人解釈」と切って捨てるのはどうかと思う。

A1. 入院患者は作為的に選ばれている可能性がある

QRは新型コロナの入院率に関するデータはほとんど見たことがない。それは、病院のキャパシティから入院が必要と診断された人が、全員入院できるというわけではないからである。例えば、初期の頃など検査で陽性なら症状があろうが無かろうが片っ端から入院させていたので、何人もの患者が自宅待機となった。志村けん氏などそれで手遅れになったものも少なくない。一方政治家などは症状がなくても入院できるという話が今でもある。

こびナビはが証拠として取り上げたイギリスの研究(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2203209)では、研究に協力した病院群に新型コロナで入院した子供たちのなかで、ワクチンを接種した子供の数を数えて、イギリスでワクチンを接種した子供の数との割合を計算し、同様に、同じ病院群でワクチンを接種しなかった子供の数を数えて、ワクチンを接種しなかった子供の数との割合を計算し、比較するというものである。しかし、すべての病院ではないので、あくまで、その病院群の中での比較ということになる。

まず、この研究により調査期間は22年1月から4月、つまり、オミクロン株感染の真っ只中で、患者数が大幅に増えていた。したがって、陽性と確認されたの子供たち全てが入院したとは考え辛い。そうなるとどうやって入院患者を選んだのかその基準が大切である。しかし、この論文野中にはそれが見当たらなかった。例えば、この子はワクチンを接種したので症状は重くならないはずだから入院はしなくても大丈夫、しかしこの子はワクチンを接種していないから念のために入院させておこうと医師が判断すれば、入院患者は作為的に選ばれていることになり、このデータほ母数に関しての統計的推測はできない。実際にこのようにして入院患者を決めていれば、必然的に未接種者の入院率は上がる。

A2. 入院確率を入院治療が必要な患者の割合ととらえるとしっくりくる

QRではここ数ヶ月治療中の者の数の変遷を扱っているが、対応するWorldometer のデータは Active、つまり、単なる陽性者数である。したがって、症状がないものから、重症者まで全て含まれる。入院してるかどうかなどもちろんわからない。一方、厚労省は、毎日、入院治療等を必要とする者の数を発表している。下のグラフは、その入院治療等を必要とする者の数の陽性者数に対する割合(要入院率)の推移である。

平均すると陽性者の約95%が入院治療等を必要としている。入院治療等を必要としている者のうち何人が実際に入院できたかは不明である。要入院率は8週から24週にかけては下がっており、24週以降は上昇している。24週はBA.5型の感染者急増が始まった週である。下のグラフは、要入院率に新規陽性数の推移を重ねたものである。

このグラフから、要入院率が下がるときは新規陽性者数が減り、新規陽性数が増えると要入院率も増える、ということが言える。感染者が増えた上に、入院の必要な者の割合が増えたので、入院の必要な者の数は感染者よりも伸び率が高くなった。

ところで、新規陽性者数とワクチン接種回数はシンクロする。つまり、下のグラフのように陽性者数が増減と接種回数が増減が同じパターンのカーブを描く。

日本だけでなく、世界でも接種回数と新規陽性数はシンクロする。

陽性者数が増えるから接種回数が増えるのか、接種回数が増えるから陽性者数が増えるのかはよくわかっていない。ところで、日本では2022年に1億1634万回のワクチンを接種したが、そのうちの93%に当たる1億0909万回がブースターである。ということで、22年の日本のワクチン接種はほぼブースターである。したがって、新規陽性者数とブースター回数はシンクロするといえる。したがって、要入院率とブースター回数もシンクロするといえる。

接種回数が増えると入院を必要とする者の割合が高くなるのである。入院率はバイアスがかかっている可能性(A1)があるが、要入院率はその可能性は低い。この仮説を統計的に否定できる証拠は今の所ない。鳩山氏はこのことを指して、「ワクチンをうつと入院確率が高くなる」と言いたかったのではないだろうか。

四回接種者もすでに2750万人以上いる。四回目の接種が始まったのは公式には5月26日、22年21週からである。25週から四回接種が本格化し、ブースターの回数が急増する。その翌週、入院を必要とする者の割合が急増する。一旦下がるが、28週から再び上昇する。四回接種が入院確率を高めるという仮説も出てくるは自然である。

A3. 欧米ではワクチン接種回数が減少している。

下のグラフはアメリカ、イギリス、韓国、日本、イタリア、ドイツ、フランス、台湾の22年のブースター接種者の人口に対する割合、つまり過完了率の推移である。

日本の過完了率は22年1週にはわずか1.5%しかなく、この8国の中で最低である。この時の世界平均でも11.5%はあった、世界的にも低かった。イギリス、フランス、ドイツ、イタリアは45~55%に達していた。アメリカは意外と少なく25%、台湾も20%以下であった。

22年中は日本と台湾で特に多くのブースターを実施し、35週の日本の過完了率は86.8%とこの8国のうちでは最も高くなった、世界でもチリ、ジブラルタル、マルタに次いで四番目に高い。台湾も80.1%で6位、韓国が79%で7位である。ヨーロッパも過完了率を上げたが、70%前後にとどまる。イギリスは58.7%、アメリカに至っては39.1%に過ぎない。つまり、22年に欧米ではあまりブースターが進んでいなかった。

そしてこれらの国の中で、日本と台湾が陽性数増加中、韓国もようやく増加が止まったところである。いわば、ブースター接種回数が多いほど、BA.5型の感染がひどいといえる。

A4. ワクチン接種をすると感染しやすくなる。

下の表は厚労省の新型コロナアドバイザリーリポートから作成した8月21日時点のワクチン接種回数別の新規陽性者数、前週比伸び率、人口100万人あたりの1日平均の陽性数である。

厚労省は人口10万人あたりの陽性数を計算していたが、QRではフォーマットを統一するために人口100万人あたりの1日平均を用いる。

未接種の新規陽性者数は先週から8.6%増加したが、二回接種者は14.9%増、三回接種者は13.8%増と、未接種者よりも伸び率が高い。接種回数不明者は24.1%とさらに高くなっている。これは接種者の方が未接種者よりも感染しやすいことを意味する。65歳以上では未接種者の伸び率は11.4%で、二回接種者の10.6%よりも高い。しかし、三回接種者の13.6%、接種回数不明者の15.2%よりは低い。また、未接種者では65歳以上の伸びの方が大きいが、二回接種者と接種回数不明者では65歳未満の伸びの方が大きい。三回接種者ではほぼ同じである。次のグラフは年代別接種回数別の伸び率を表している。

10代20代の若い世代で伸び率が比較的大きい。20代が最も大きく、年齢が高くなるにつれて下がっている。接種回数別で見ると、ほとんどの世代で、二回接種者の伸び率が最も高くなっている。10代と50~90歳では、三回接種の伸び率が未接種よりも高い。

次に、未接種者の人口100万人あたりの1日平均の新規陽性者数は1444.9人である。二回接種者では1608.9人なので、二回接種者の方が未接種者よりも感染しやすいことを示している。しかし、三回接種者は930.2人で、未接種よりも感染しにくいといえる。65歳以上は65歳未満に比べて、いずれの接種回数でも半分以下になっている。年代別の人口100万人あたりの陽性数を棒グラフで表すと次のようになる。

10代、50代、80代以外では、二回接種者の人口100万人あたりの新規陽性者数が未接種者よりも多い。特に30代、40代、60代では三回接種者人口100万人あたりの新規陽性者数が未接種者よりも多い。全年代で二回接種者の人口100万人あたりの新規陽性者数が三回接種者よりも多い。

ここで、このグラフの違和感に気づいたであろうか?それは、人口100万人あたりの1日平均の新規陽性者数のグラフには、伸び率と違って接種回数不明者が含まれない。接種回数不明の接種者はいないので計算できないからである。ところで、接種回数不明の中には二回接種した者、三回接種した者もいると考えられるので、二回接種の陽性者数、三回接種の陽性者数は、実際の数よりも少ない。したがって、正しく調査をすれば、二回接種、三回接種の陽性者数が増え、伸び率も人口100万人あたりの新規陽性者数も未接種者より上回る可能性がある。三回接種の新規陽性者数の伸び率と人口100万人あたりの新規陽性者数は、二回接種者より多くなる可能性もある。

そこで、単純に接種者と未接種者とで分類したものが次の表である。

未接種者の伸び率は8.6%であるのに対し、接種者の伸び率は16.8%とほぼ2倍である。未接種者では65歳以上の伸び率は大きいが、接種者では65歳未満の方が大きい。下のグラフは年代別の伸び率である。

10~20代、50~70代では、接種者の方が伸び率が高い。80代ではほぼ同じである。つまり、接種者の方がやや感染が広がりやすいといえる。

また、接種者の人口100万人あたりの新規陽性者数は1477.5人で、未接種の1444.9人よりも多い。接種したかどうかに関わらず、65歳以上の方が65歳未満よりの人口100万人あたりの新規陽性者数は少ない。下のグラフは年代別の人口100万人あたりの新規陽性者数である。

12歳未満と50~59歳、80~89歳を除いた全ての年代で、接種者の人口100万人あたりの陽性者数が未接種者よりも多い。

このデータは単に陽性者数のみを表しているので、入院が必要かどうかは不明である。しかし、A2節で陽性者数が増えれば、入院を必要とする者の数も増えるので、やはり、ワクチンを接種すると入院確率は高くなるといえる。

12歳未満も接種が進んでいて、すでに300万人以上が少なくとも一回、140万人以上が二回接種をしている。9月に入って、三回目の接種も始まった。したがって、接種済の新規陽性者がいても不思議ではない、しかし、厚労省の発表では、12歳未満の接種済の陽性者は斜線が引いてある。要するに、故意か過失か数える気はない、ということである。また、90歳以上も未接種者はいないということになっているのだが、いまだに未接種の陽性者数を数えている。つまり、未接種の陽性者数は不当に多く数えられているのである。

A5. すぐに治らなければ、死ぬまで治らない

一般に新型コロナに感染すると感染してから5日前後で症状が出始める。BA.5型では3日とも言われている(なので、どこでもらったのかなと考えるときは2~6日前の行動を思い返すと、見つかる可能性が高まる)。症状が治まった後3日間ぶり返さなければ、回復したとみなされる。なので、たいていは1週間、長くても10日程度で回復する。症状がなくても陽性と診断されれれば、他人にうつすには十分な量を持つので、1週間から10日の隔離を要請される。終了後検査で陰性なら回復したとみなされる。最近は10日間症状がなければ、追加検査なしでも回復したとみなされる。

治療中の者とは症状が長く続いてなかなか治らない者と症状はないが何度検査をしても陽性が続く者である。 Wproldometer ではその区別をしていない。症状がなければ追加検査なしでも回復したとみなされるので、多く治療中の者は、症状が長く続いていると考えられる。しかし、この中には後遺症に苦しむものは含まれていない。なぜなら、後遺症で悩むものは、検査で陰性だからである。

BA.5型が広まってから、治療中の者の数が増えてきている。このことに関する疫学的な報告はまだないが、SNSではチラホラ報告されている。QR では、22年28週(7/9-15)で超過陽性という指標を使って、長く治療を続けている者の数を計算した。

超過陽性とは現在の治療中の者の数がある期間の新規陽性数の合計よりも多い状態で、その期間以前に感染して、その期間が過ぎた後でもまだ治療を続けている者の数である。計算式などはQR 22年28週号を参照されたい。

世界には少なくとも2ヶ月以上治療を続けているものが45国領土に237万4855人いる。22年35週では世界に1569万2563人が治療中なので、約15%が発症してから2ヶ月以上経つがまだ治っていないことになる。治療者数を公表していない国については超過陽性の計算が不可能であり、また、超過陽性がマイナスになったとしても、長期治療者の数は0とは限らないので、実際の長期治療者数はこの数字よりも多い。下の表は22年6月以前に感染して、まだ回復していない患者の多い国のリストである。

2年6月以前に感染して、まだ回復していない患者が最も多いのは多いのはベトナムの106万3476人で、ベトナムで治療中の者のうち90%以上が2ヶ月以上治療を続けているがまだ治っていない。また、82万9822人は22年2期に、23万3654人が22年1期に感染した。したがって、感染してから半年以上経つがまだ治っていない人もいる。

4位のアルジェリアは7万7200人の2ヶ月以上治療を続けている患者がいるが、そのうちの約40%に当たる3万0144人が21年中の感染した。中には1年以上前に感染したがまだ治っていないものもいる。一位のベトナムでは21年以前位感染した者の数の欄は空白になっているが、これはそのような患者がいないのではなく、超過陽性の式では計算できないこととを意味する。もしかしたら、アルジェリアのように1年以上治療を続けているものもいるかもしれない。

8位のエジプトは、長期治療中の者の割合が100%である。つまり、現在治療中の患者全てが22年2期以前に感染した。エジプトの22年3期の回復者数は0で、要するに誰も治っていない。14位のニカラグアは22年の回復者数が0である。

次の表は治療者数を公表していないために、22年6月以前に感染して、まだ回復していない患者の数を計算できない国のリストである。

マン島、マヨット、ホンジュラス、マルティニク、グアドループは、30週頃に治療者数の公表をやめた、 [  ] 内の数字は、22年6月以前に感染して、公表を止める直前の週でまだ回復していなかった患者の数である。

エジプトやニカラグアのように22年3期の回復者が0のところは下の表のように45国領土ある。

45国領土中、31国領土で長期治療中の者がいる。n.c はかなり以前に治療者数の公表をやめた国で、空白は超過陽性が0またはマイナスのところである。n.c の国領土は22年3期の新規陽性者数が多句、空白は新規陽性者数も現在治療中のものも少ない。

A6. まとめ:いい加減なデータを使っているから、コロナが終わらない

イギリスの入院率の計算は、サンプルの無作為性に疑問が残る。また、ワクチンを接種すると、感染しやすくなり(A3)。感染者が増えると、入院治療を必要とする者の割合が増える(A1)。したがって、ワクチン接種をすると入院確率が上がると結論できる。それゆえ鳩山氏の「ワクチンを接種すると入院確率が3倍になる」はあながち間違いではない。ただし「3倍」の根拠は見つからなかった。よくに日本では22年に接種されたワクチンのうち90%以上が三回目以上なので、ブースター接種で入院確率が上がるとも結論できる。

これに対し、厚労省は三回接種者の人口100万人あたりの新規陽性者数が、二回接種者よりも低いという形で、三回接種者は二回接種者あるいは未接種者lよりの感染しにくい(A3)と結論づけている。しかし、厚労省のデータは、接種回数不明の者を除いて計算しているので、三回接種者の人口100万人あたりの新規陽性者数が、二回接種者よりも多い可能性も考えられる。したがって、三回接種者は二回接種者あるいは未接種者lよりの感染しにくい、とは言えない。

また、治療中の者の数や重症者数の数え方がいいかげんだったりと統計的な不備が多い、こんないい加減なデータを用いているのだから、どんなにいい研究をしたとしても、まともな結果が出るわけがない。新型コロナがいつまで経っても終わらないわけだ、とつくづく思う。

100年前ならこれでよかったかもしれないが、今はデータ解析のための方法論や指標も増え、論理学の知識も必要である。昔のように、疫学的研究の傍ら統計処理をする時代ではない。統計の専門家にデータ処理を依頼して、協力しながら、研究を進めていかないといけない。

B. オセアニアとアフリカの中央部で感染拡大

QRは最近の傾向と近い将来の予測に、直近数週間の陽性数の増減と伸び率の増減を使った確率モデルを用いている。その結果をトレンドとして、茶、赤、橙、黄、緑、青、薄青、白の8つのレベルに分類している。赤が最も感染拡大の可能性が高く、この順に拡大の可能性が低くなる。茶は今週突然に急増したところで、拡大する確率は50%ほどである。

下の地図は最新のトレンドである。凡例の( )内が各レベルに属する国地域の数である。

ブータンが新たに赤レベルとなった。台湾、香港、アフガニスタンが赤レベルのままである。ミャンマーが茶色レベル、バングラデシュ、ウズベキスタン、ブルネイで黄色レベルの急増となった。

パラオで増加が続き赤レベルとなった。オセアニアではミクロネシアとクック諸島で茶色レベル、にうえ、バヌアツ、ツバルで黄色レベルの急増があった。

アフリカでは引き続きマリが赤レベルである。先週赤レベルだったちゃどは橙に下がったが、ニジェールは茶色レベルの急増となった。また、ギニアビサウ、ベナン、セーシェルで茶色レベルの急増、中央アフリカ、スーダン、ケニア、トーゴ。ナイジェリア、マヨット、レユニオンで黄色レベルの急増となった。

アメリカ南北カリブ海では、モンセラートと英領バージン諸島で茶色レベルの、バミューダ、セントクリストファーネイビスで黄色レベルの急増があった。

ヨーロッパではアルメニアが赤レベルになり、リトアニアとルクセンブルグで茶色レベル、スロベニア、リヒテンシュタイン、ジブラルタルで黄色レベルの急増があった、

C. BA.5型は初期型よりも2倍治りにくくなった

世界の22年35週の新規陽性数は 434万7073人だった。新規陽性者数が500万人を切ったのは22年25週(6/18-25)以来10週間ぶりである。前週比で15%以上の減少で、これで5週連続の減少となった。人口100万人あたりの陽性数は78.1人だった。35週の死者数は1万3745人だった。前週比10.8%減で、3週連続の減少となった。人口100万人あたりの死者数は0.25人だった。下のグラフは22年の世界の感染図である。

C1. 陽性数では日本、人口100万人あたりの陽性数ではリトアニア

35週は56国領土で陽性数が先週より増加した。英領バージン諸島では8週間ぶりに新規陽性が確認された。バージン諸島を含めて、17国で前週比伸び率が無限大だった。無限大以外で伸び率が最も高かったのはリトアニアの1972%増だった。一方、130国で陽性数が減少した、トルコ、グアドループなど17国領土で陽性数が0になった。トルコは先週に引き続き新規陽性数0であるが、先週の新規陽性数は0から3万4296人に修正されたので、連続0ではない。今週の新規陽性数も修正されて0ではなくなる可能性が高い。トルクメニスタン、ピトケアン、トケラウは今までの陽性数が0をであり、西サハラは2年以上、セントヘレナは1年以上陽性者が出ていない。バチカン、フェロー諸島、エジプト、グリーンランド、ニカラグアでは3ヶ月以上新規陽性数0が続いている。

22年3期の陽性数は5479万1290人になった。3期は2期に比べ約35%ペースが大きいが、先週よりさらにペースが落ちた。このペースでいけば3期の陽性数は7000万人ほどになると予想される。今までの累計累計陽性数は6億0938万8532人となった。世界でこれまでに7.7%が新型コロナに感染したことになる。

次の表は35週の陽性数が多い国領土のランキングである。国名、地域、今期の陽性数順位(赤字は順位上昇、青字は下降)、Worldometer の累計陽性数順位、感染率、今期の陽性数、今期の陽性数ペースの前期からの伸び率(マイナスは減少)、今週の陽性数、今週の人口100万人あたりの1日平均の陽性件数、今週の陽性数の前週比伸び率(マイナスは減少)、連続陽性数増減週数(マイナスは減少週数、 tXX は陽性数同数の週数、zXXは陽性数0の週数、zzz等は2年以上陽性数0)、32週のドレンド(色訳はB章の地図と同じ)、今期の死者数順位、今期の死者数、今期の死者数ペースの前期からの伸び率(マイナスは減少)、3期の致死率、今週の死者数、今週の人口100万人あたりの1日平均の死者数、今週の死者数の前週比伸び率(マイナスは減少)、連続死者数増減週数(マイナスは減少週数、 tXX はXX週間死者数同数、zXXはXX週間死者数0、zzz等は2年以上死者数0)である。

日本は今週110万8860人の新規陽性の確認があった。世界で唯一の100万人台で、6週連続で一位を維持している。しかし減少率は大きく、減少傾向に入ったと思われる。

次の表は最新の人口100万人あたりの1日平均の新規陽性数が多い国地域の20位までのランキングである。

前週比で1972%と大きく伸ばしたリトアニアが 6049.7人で一位になった。二位はモンセラートの2000.4人だった。先週一位二位のマーシャル諸島と韓国はそれぞれ三位4位へと下がった。以上の4国領土に加えて、日本、台湾、香港、レユニオンの計8国領土で人口100万人あたりの1日平均の陽性数が1000人を超えている。また、00人以上1000人未満のところは77国領土で先週より15増えた。

次の表は22年3期の陽性数が多い20国領土のランキングである。



C2. 死者数はアメリカ、人口100万人あたりの死者数はアンギラと日本。

35週は33国領土で死者数が増加した。英領バージン諸島で12週間ぶりの死者が出た。バージン諸島を含めて17国地域で伸び率が無限大となった。伸び率が無限大でないところの最高はアイルランドの800%増だった。また、キューバなど19国で死者数が0になった。累計死者数が0のところはバチカンなど8国地域、西サハラは2年以上、ウォリスフツナとブルンジは1年以上死者数0を続けている。このほかにジブチなど49国地域で3期の死者数0を続けている。

22年3期の死者数は13万8847人となった。前期に比べ12%ペースが大きいが、先週よりペースが下がった。このペースでいけば3期の死者数は約20万人ほどになると予想される。3期の致死率は0.25%だった。22年の死者数は102万0940人となった。累計の死者数は650万1316人で、累計の致死率は1.07%だった。

次の表は22年35週の死者数が多い国領土のランキングである。

先週はアメリカの死者数が増えたと報告したが、修正で600人ほど少なくなった。したがって、先週の時点で3週連続の減少と変わった。今週は2455人でさらに前週比10.8%となった。日本は1.9%増の2001人となった。日本は今週が死者数のピークだと思われるが、アメリカの減少率が大きく、来週は日本が死者数一位になるかもしれない。陽性数では22年にアメリカ、ロシア、フランス、韓国、ドイツ、北朝鮮、日本が1位になったことがあるが、死者数はアメリカが昨年49週(12/4−10)以降9ヶ月以上一位を維持してきた。

次の表は22年最新の人口100万人あたりの1日平均の死者数が多い国地域のランキングである。

今週最も多かったのがアンギラの9.3人だった。実際の死者数は1人である。先週一位のマーシャル諸島は2.4人で9位になった。日本は2.3人で10位だった。新規陽性数10万以上のところで最も多かった。

次の表は22年3期の死者数が多い国領土のランキングである。

日本の3期の死者数順位は予想通り先週の4位から3位に上がった。

C3. 治療者数はアメリカ、人口100万人あたりの治療者数はケイマン諸島と韓国

22年35週時点で世界で少なくとも1569万2563人が新型コロナの治療を受けている。前週比で8.7%の減少だった。治療者数を発表していない国も多いので、実際の治療を受けている者の数はこれより多い。次のグラフは世界の22年の治療中の者の数と新規陽性数の推移である。

51国領土で治療者数が増えた。ニウエで3週間ぶりに新規陽性者が確認され、全員がそのまま治療中となった。したがって伸び率無限大である。先週1年以上ぶりに感染者が確認されたセントヘレナでは全員がそのまま治療を続けている。多くの感染者は2週間以内に回復するが、セントヘレナやに上ではどうであろうか。

ギニアビサウ、ニジェール、バヌアツ、モンセラート、ベナン、エリトリア、ツバル、マリ、トーゴの9国地域で伸び率が100%以上だった。これら11国のうちエリトリアとセントヘレナを除いた8はB章で黄色または茶色レベルである。拡大係数もエリトリアを除いて1.50以上となっている。

ケイマン諸島、サンマルタン、スリナム、チャド、ギアナは治療者数が8ヶ月以上増え続けている。ポーランド、ジャマイカ、モルジブ、ジブラルタル、セントビンセントグレナディーン、コスタリカでも4ヶ月以上治療者数が増え続けている。これらの国領土では22年3期の回復者数が0であるところは多い。また、B章で白レベルのグリーンランド、ニカラグア、エジプト、ジブチ、ベラルーシ、タジキスタン、ドミニカ、ナミビア、ソロモン諸島では、治療中の者の数が2ヶ月以上変化がない。新しく感染したものもいないが、2ヶ月以上前に感染した者がいまだに回復していないということでもある。トルクメニスタン、ピトケアン、トケラウ、バチカン、西サハラでは22年3期に治療中のものはいなかった、

下の表は今週の治療者数の多い国領土のランキングである。国名、地域、今週の治療者数、その人口100万人あたりの1日平均、その前週比伸び率、連続増減週数、長期治療中の者の数、累計の回復率、今期の回復者数、その前期比伸び率、今週の回復者数、その人口100万に当たりの1日平均、その前週比の伸び率、連続週数増減、拡大係数、今週の重症者数、その前週比伸び率、連続週数増減である。

一位のアメリカは323万2909人が現在治療中である。前週より9.8%減少し、4週連続で減少中だが、世界一位をキープしている。二位韓国h前週比11.5%源、三位日本は前週比15.6%源だった。ポーランド、ロシア、台湾、香港で治療中のもの数が増えている。

下の表は32週の人口100万人あたりの治療者数の多い国地域の20位までのランキングである。

最も多いケイマン諸島では、人口100万人あたり毎日31万8643人の治療者がいる。つまり、人口の30%が治療中である。通常ならば、隔離されているので、ケイマン諸島の生活がうまく回っているか懸念される。10万人以上の陽性者数がある国地域では韓国が3万8924人で最も高い。

C4. 重症者数はブラジル、正しく数えている重症者数はアメリカ

35週の世界の重症者数は4万2635人で、先週よりも2.2%減少した。3週連続の減少である。次のグラフは22年の重症者数の推移である。

下の表は32週の重症者数の多い国領土のランキングである。

日本の今週の重症者数は539人で、先週より13.9%減少した。

重症者数が最も多いのはブラジルであるが、2年間重症者数が変化していない。メキシコ、ロシア、タイ、トルコ、フランス、エクアドル、インドなども3ヶ月以上重症者数の数字が同じままである。重症者数をきちんと数えていないか、重症者が治るか亡くなるかして減少すると同時に同じ数だけ重症者が増えるるのか、重症者の面子が全く変わらない(ずっと治らない)かのいずれかである。そこで、10週以上重症者数の変わらない国領土は重症者数を正しく数えていないとみなして、重症者数を正しく数えていると思われる国領土だけでランキングを作成したら下の表のようになった。

最も重症者数の多いのがアメリカで、ついで、ポーランド、ドイツ、バングラデシュ、イランの順になっている。日本は7位であった。

C5. 回復者数は日本、人口100万人あたりの回復者数はマーシャル諸島とリトアニア

35週の世界の回復者数は581万2463人で、先週よりも3.3%減少した。新規陽性者数が減少したので、回復者数も減少したと考えられる。人口100万人あたりの回復者数は104.4人だった。下のグラフは世界の22年の新規陽性数と回復者数の時系列グラフである。

新規陽性数と回復者数はシンクロする。多くの人が感染しても、やがて多くの人が治る。新規陽性数のピークの1〜2週間後に回復者数のピークがくる。このことから、新型コロナに感染しても、大抵は2週間程度で回復すると考えられる。

22年3期は5782万0170人が回復した。同期の新規陽性数は5479万1290人なので、回復率は106%である。すなわち、世界で、302万8880人が22年6月以前に感染し、3期に治ったことを示している。今までの累計の回復者は、5億8558万1352人で、今までの全ての感染者のうち96.1%が回復したことになる。

下の表は35週の回復者数の多い国領土のランキングである。

一位は日本で143万1481人が回復した。前週比0.9%増である。34週に新規陽性数が増えたので、その影響と考えられる。

下の表は最新の人口100万人あたりの回復者数の多い国領土のランキングである。

最新の人口100万人あたりの回復者数が世界で最も多かったのは、マーシャル諸島の1万4795人だった。先週よりも15%ほど少なくなった。回復者数が少なくなったのは、新規陽性数が少なくなったということでもあるので、感染のピークは過ぎたと思われる。3期の新規陽性数10万人以上野国領土の中では、リトアニアが6469.4で最も多かった。リトアニアでは今週11万1801人が感染し、11万9557人が回復した。毎日のデータからは今週感染した者のほとんどが2~3日で回復しているように思われる。ひょっとしたら、誤診かもしれない。

下の表は3期の回復者数の多い国領土のランキングである。



先週の予想通り日本が3期の回復者数で一になった。7月2日から9月2日までの2ヶ月間で、814万6868人が回復した。この間日本では976万3137人が新規に感染したので、83.4%が回復したと考えられる。逆に言えば3期のうちに回復しなかったものが16%いる。初期型の多かった1期では、1期のうちに回復しなかったものは8%だったので、BA.5型で治療に時間のかかる患者の数は初期型に比べ2倍になった。

D. 接種再開すると感染拡大する

22年35週の世界のワクチン接種回数は3539万7417回だった。前週比で43.8%減少した。このうちの75%に当たる2682万3251回がブースターだった。ブースターは前週比22.1%減だった。次のグラフは世界の22年のワクチン接種回数(赤)とブースター回数(茶)の推移である。

今週は81国領土で接種が行われた。先週に比べて、43国領土少なくなった。下のグラフは、大陸別の接種回数とブースター回数である.特にアフリカでザンビア、ジンバブエ、南アフリカの3国で合わせて15万4588回接種が行われただけだった。

36国領土で接種回数が増加した。ピトケアンではほぼ1年ぶりに接種が行われた。ピトケアンでは今までに一人の陽性患者を出していない。しかし、22年は特にオセアニアで長く接種をしていなかった国領土で接種した再開した後で感染拡大するケースが、

ニウエ(11週接種再開、12週感染拡大)、
キリバス(18週接種再開、22週感染拡大)、
バヌアツ(32週接種再開、32~34週感染拡大)、
トンガ(30週接種再開、32週感染拡大)、
サモア(28週接種再開、30週感染拡大、32週接種追加、34週感染再拡大)

とあるので、ピトケアンも来週以初の降感染者が確認される可能性がある。

22年3期の総接種回数は4億9924万3815回となった。2期に比べると接種のペースは10%下がった。これまでの総接種回数は約125億8993万回強となった。ワクチン完了者は約49億2211万人で、完了率は61.9%である。四回目接種も含んでいるので正確ではないが、過完了率は、30.5%になった。。

一方、未接種者は約26億0101万人いる。次のグラフは未接種者の分布である。

未接種者の23%はアジア中にいる。アジア中はあれだけワクチン接種をしているのに、未接種が最も多い。アジア中を含むアジア全体に42%、アフリカ全体に39%いる。アジアアフリカが80%以上を占める。

次の表は22年35週のワクチン接種回数のランキングである。項目は国名、地域、完了率、未接種人数、22年3期の接種回数、その前期比伸び率、今週の接種回数、その人口100万人あたりの1日平均、その前週比伸び率、過完了率、22年3期のブースター回数、その前期比伸び率、今週のブースター回数、その前週比伸び率、拡大係数である。

先週1位のインドは35週に約1604万7397回の接種をした。先週より15%減少させたが、世界一位を維持した。そのうちの86%に当たる1386万2511回がブースターだった。2位は日本で、395万4256回の接種を行った。前週比で8.6%減少だが、先週二位のウズベキスタン、三位のベトナムでは接種がなかったので、二位になった。三位イラン、四位バングラデシュは先週の接種回数は0だった。ブラジルは前週の3倍以上の接種をして五位になった。

下のグラフは大陸別の34週の接種回数の割合とブースターの割合である。

今週は世界のワクチンの約半分がアジア中で接種された。アジア東と中とで70%になる。世界のブースターの約6割がアジア中で接種された。アジア東と中とで80%になる。

次の表は22年34週の人口100万人あたりのワクチン接種回数のランキングである。

ピトケアンが5万8673.5回で最も多かったが実際の接種回数は23回である。全てブースターである。日本が二番目に多くなった。

次の表は22年3期のワクチン接種回数の多い国領土のランキングである

先週の予想通り、日本の3期の接種回数は中国を超えた。日本の接種率は81.8%だが、中国は88.1%と高い。一方、過完了率は日本の86.8%に対し55.7%と低い。中国は12週以降ブースターを特に減らしており、ここ2週間ほどデータの更新がない。ブースターはあまり高がないということでやめてしまったのかもしれない、

E. サル痘

猿痘についての報告がこの号をまとめている最中の9月9日にあった。助監的に間に合わないので、来週解析をする。

F. 第7波は致命的なケースが増えた

日本の22年35週の新規陽性数は110万8860人で、先週より29%減少した。先週の増加は一時的なもので、これから減少が始まると予想される。最新の人口100万人あたりの新規陽性数は1260.8人になった。

35週の日本の死者数は2001人で、先週に引き続き過去最高を更新した。これで、8週連続の増加である。前週比で1.9%増で、伸び率は下がってきているので、来週には減少になると推測される。人口100万人あたりの死者数は2.28人で、世界で10番目に多い。下のグラフは日本の感染図である。

F1. 陽性数:3期だけで1000万人

日本の22年3期の陽性数は976万3137人だった。このペースで行けば、22年3期の新規陽性者数は来週にも1300万~1500万人になると思われる。22年の新規陽性者数も1735万9332人となった。累計の陽性者数も1909万2657人となった。このうちの半分以上が22年3期に感染した。日本国民のおよそ15%が感染したことになる。第3期が始まる前は7%だったので、わずか2ヶ月で倍増した。おそらく36週には新規陽性数が2000万人を超えると推定される。

日本の22年3期の死者数は8917人だった。このペースで行けば、36週には、22年3期の死者数が1万人を超えると思われる。3期の致死率は0.09%と先週より、0.01ポイント上がった。22年の死者数は2万1806人となった。このペースでいけば、3期の死者数は2万5000人ほどになると予想される。累計の死者数も4万0198人となった。累計の致死率は0.21%である。

日本で35週に治療中だった者の数は175万9072人で、先週から15.6%減少した。アメリカ、韓国に続いて世界三位の多さである。人口100万人あたりの治療中の者の数は1万4001.2人である。下のグラフは日本の陽性数と治療者数の時系列グラフである。

重症者数は539人で、先週比で13.9%の減少だった。下のグラフは重症者と死者数の推移である。

重症者数と死者数は今まではほぼ同じだったが、27週以降は死者数が多くなっている。悪い方で言えば、今までなら重症で止まっていたケースが、BA.5型では、死に至ってしまうことになった可能性が高い、つまり、致死率が高くなった、ということである。

回復者数は143万1481人だった。前週比で0.9%増加し、先週せっかく6週続いた連続増加も止まったが、また増加となった。。人口100万人あたりの1日平均の回復者数は1627.7人である。下のグラフは日本の新規陽性数と回復者者数の時系列グラフである。

F2. 初期型との比較

下のグラフは日本の初期型とBA.5型の新規陽性数(左上)、死者数(左下)、治療者数(右上)、重症者数(右下)の推移に比較である。初期型は21年52週を、BA.5型は22年24週を0週とした。正確には初期型が多数を占める時とBA.5型が多数を占める時の新規陽性数などの比較である。

新規陽性数と治療者数は先週減少に転じたものの、今週は増加となった。死者数は増加が続いているが、重症者数は伸びが止まった。

下のグラフは日本の初期型とBA.5型の回復者数の推移を表している。

F3. 空港検疫の陽性数は減少した

35週の空港検疫での陽性数は179人で、前週比22.5%の減少だった。国内の陽性数同様、先週が一時的な増加で、先週の予想通り元の減少ペースに戻ったようである。次のグラフは、日本の空港検疫の陽性数(灰色)と国内の陽性数(青)の推移を表している。

F4. 今のワクチン接種は60%以上が高齢者

日本での35週のワクチン接種回数は395万4256回で、前週比6.6%の減少となった。全接種回数の97%にあたる384万7618回のブースターだった。次のグラフは、日本のワクチン接種回数(赤)とブースター数(茶色)の推移である。

四回接種は226万回弱行われ、全体の約60%に当たる、今のところ、四回目の
ワクチンを接種しているのは65歳以上に限られているので、日本では、ワクチンを接種した人の60%が65歳以上の高齢者という計算になる。A3節では、高齢者の方が伸び率、人口100万人あたりの新規陽性数ともに低いので、四回目接種との
相関はありそうである。


人口、陽性件数、死者数はWorldometer のものを、ワクチン接種回数などは Github のデータを利用している。Worldometer や Github で扱っていない国地域の統計は Google のデータを用いる。北キプロスの陽性件数と死者数は、政府の発表するデータを用いる(https://saglik.gov.ct.tr/COVID-19-GENEL-DURUM)。面積、GDP、地図、その他の情報はウィキペディアと外務省(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html)を利用している。それ以外のもの、例えばニュースや論文に関しては出典を本文に記す。ランキングは特に表記のない限りアメリカ中部時間の8月31日22時時点で得られた最新の値を利用して作成し、上位20位までをリストした。それ以降に修正あるいは追加されたデータは含めないので、他の新型コロナ統計サイトの数値とは異なることもある。修正あるいは追加されたデータはも反映させているので、今号の統計とは異なる場合もある。データの違いが大きくなる修正は本文で言及している。テーマ地図は mapchart.net のサービスを利用して作成している。


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