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母が銀行窓口で、、

実母の外貨建て終身保険について思うこと

嬉しそうに話す母

母)「定期預金にしていても全然利息つかないしね。Nisaもはじめよっかな」

私)「Nisa も?? 何かしたの?」

母)「外貨保険にしたの。」

私)「え?終身?定期? 米ドル? 銀行の窓口の人、なんで即日で契約させるの?」

母)「うーん、とにかく120%まで増えたらお知らせがくるの。あと為替が1米ドル60円くらいにならないと損はしないって。 私が今日契約するって言ったからいいのよ!」
  「はぁ~」がっかりしたため息と「クーリングオフしたほうがいいかな」


私が感じる憤り

商品性も理解していない顧客と契約をする銀行に対する憤り
高齢者の定義に入っていない70歳の母でもこの程度の理解力、、
預かり資産未経験で為替の動きや株価にも疎い母、
子世代としては、相談してほしかった。という気持ちが強い。

保険のパンフレット、販売用資料、予定利率表をみても理解するのに時間がかかるし
正直、難解だし、だましみたいな表現をもっともらしい体裁で書かれているように思えてならない。

そもそも、外貨建て保険や変額保険など商品性のややこしい商品を本当に理解し契約している人はどれくらいいるのだろう。しかも、それを何年も覚えておくことなんてできる??

私は以前、信金で保険推進や事務手続作成の業務に携わっていた。
高齢者ルールというものがあり、80歳以上の顧客の契約時は家族の同席を求めたり初回提案時に契約をすることなく複数回の面談機会を設け、熟考し家族と相談いただくというもの。
あと、契約後にもめごとが発生したときにお守りとなる「交渉経緯」の記録が義務付けられていた。
その交渉経緯の内容をチェックしたり、高齢者ルールを逸脱していないか、法令順守しているか、パトロールする仕事をしていた。

その時から、「こんなややこしい商品、販売側も理解しているのか?ましてや高齢顧客が理解して契約しているのか?私の理解力がないだけ???」という違和感はあった訳だか、保険会社の賢そうな人たちも推進しているし、世の中にこれだけ広まっているし、社内でも、こんな商品ややこしくて販売する自信がありません。という人もいないし、、、

ま、世の中そんなもんか。。という言葉でごまかしていた。
高齢顧客が契約し、交渉経緯がちゃんと整っていたら、万が一訴えられても、こんな経緯で契約しました、お客様は理解した。とおっしゃっていました。とほらこの記録に残っているでしょ。と言い切れる。 顧客側は、当時の記憶も曖昧だろうし、ましてや理解しきれていないことを伝える術はない。
圧倒的に販売側が有利な状況。

ということをわかっていた。

昨日、母が外貨建て保険を契約したと聞くまでは、完全に販売者側の思考回路だった

お客様側の家族になって

正直、憤り。
販売した銀行に。「なんで1米ドル140円のタイミングで外貨建て保険を勧めますか?自分の親に勧めますか?」※この意見は賛否両論と理解している。

では、なにが正解??
ライフイベント表を作成し、現在の収入(年金)と支出を可視化しプラスかマイナスか?
マイナスなら毎年いくらずつ貯蓄を取り崩していけばいいか。平均余命とかけて、現預金でおいておくべき金額を算出する。それから、余裕資金の運用等を検討する。
検討先としては、運用効率を考えて、ネット証券で投資信託を時間、投資先の分散を図りながら購入。ネット証券で購入。メンテナンスするスキルがない高齢者は金融機関の窓口で、投資信託や保険となるのだろうか。
ただ、私自身3人の子育てと仕事で余裕がない中で、親の資産運用について考える手間と時間と気持ちの余裕がない。
何が正解かもわからない。
せっかく気分よく契約してきたのに、娘が否定してしまって申し訳ない。
母のため息を聞いて、しまった。またきつい言い方で否定してしまった。と気づく

銀行窓口の方は、普通預金に数百万の残高があって「余裕資金ですか」という問いに「はい」と顧客がこたえたなら、しめたもの。と思っているかもしてない。
本質的な意味で、お客様のことを考えると、その流れで「じゃあ、こんな保険はいかがですか?今は定期にしていても、わずかな利息しかつきませんし、この外貨建て保険なら利率も定期と比べてずっと高いですし、為替レートが60円まで下がらないと元本割れしませんし、今すぐお使い道がなければ、」というトークかな。、。。

金融機関も他の業種もそうかもしれない。
なんか、おかしいな、、、と感じていることがあっても、大きな会社がまともな顔でやっていて、それが問題に取り上げられることもない(実は高齢者の保険契約の苦情は多いが世間一般の方が見聞きできる状況にはない)
そんな状況で、じゃあ、私の違和感は気のせいか。もしくは世の中こんなもんか。とやり過ごしてきた。

が、今回当事者となったので、ささやかに世間にこの想いを公開してみることにしました。
こたえもまとまりもないが、フレッシュな気持ちです。

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