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選べなかったのです

素敵な方から素敵な「読書会」に誘われた
第1回目のテーマは「私の名刺代わりの1冊」 
1冊を選ぶはずが、、

選べない!
名刺代わり→自分を表す何かがあるモノ?好きなモノ?
     →自分に似てる登場人物?
     →自分が引きつけられたモノ??
どうしましょう。
結局2作品(合計5冊)になってしまった。

(選べてないが)選んだのは、
西加奈子さんの『サラバ!
吉田修一さんの『悪人

 『サラバ!』では、登場人物一人一人に個性があるんだけど、それぞれから愛というか優しさが感じられて
登場人部全員を好きになってしまう。
内容としては、主人公 圷歩(あくつあゆむ)がこの世に一歩足を出し生まれた時から、人生の決意をするまでが描かれている。
歩に共感してしまう場面がいくつもある。人と自分を比べてしまうところ、人のせいにしてしまうところ、姉に振り回されてる気がしているところなどなど。
 私にも歩と同じように姉がいる。11と13離れた2人の姉がいる。
酒豪で酔っ払って、階段から落ちて歯を折ったり、何回もタクシーで吐いてたり、店のトイレでそのまま寝ちゃって警察呼ばれたり、、(朝、トイレ占領して、最初見た時叫んだの覚えてる トイレの○子さんいる!と)
そんな姉を母はいつも心配していた。姉が家の中心だと思っていたし、振り回しとるなぁと思っていた。それでも、仕事はできて、そんで優しくて、勝ち気で。憧れていた。自分にないもの全部もってるなぁと。父に「なな(私)が姉妹の中で一番ぼんやりしてて、心配」と言われたときは、正直え!あの酒豪よりですか!?と思ったのと、その後父が2人の姉と比べてきたのでびっくりした。自分は劣ってるんだと思った。今でも、比べて自分が嫌になってしまうことがある。そんな時は、『サラバ!』のこの手紙が救いになる。歩が変わるきっかけになった手紙だ。
 下巻p177からある貴子(姉)から歩(弟)への手紙からは
自分を信じることの強さを心にダイレクトに感じられる。

『悪人』では、誰でも悪人になってしまう可能性があるのだと考えさせられる。人は弱い。自分を信じてやること難はしい。そして、人は優しい。主人公清水祐一は殺人を犯してしまう。こんなことを言ってはいけないのだけど、この作品の中で一番幸せになって欲しいのは祐一だ。器用すぎて不器用な優しさが悲しい。登場人物の出会う順番が違ければ、この人がここにいないで、違う場所を歩いていれば、空でも、本でも見て違う方向を向いていれば、違った結末になったかもしれない。人の行動は、その人個人の考えもあるけれど、出会いとタイミングで出来てる。みんなが良いタイミングで良い出会いが出来たらいいのにと、悔しくなる感じがした。
 祐一も貴子の手紙読めてたら、、と思ってしまう。

人は弱い、自分も弱い、人それぞれの優しさがある。自分の弱さを受け入れよう。自分を信じて選択してしていくことは難しいけど、出来たらきっと強くなれるんだろうな。焦らずいこうとこの2作品から思う。

「名刺代わりの1冊」とはならなかったけど、ならなかったところも自分のいさぎが悪い感じと、優柔不断なところがでているので、大きく合わせて名刺代わりの1冊?、、この2つの作品を読んで「私、人と接するの得意じゃないけど、人自体は好きかもしれない」と気づいていたりするし、、
まぁ言い訳です。結局、選べなかったのです。

読書会楽しみです!こんな感じの私ですが、宜しくお願いします!



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