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東洋医学を学ぼう!!;腎

東洋医学における腎の役割

東洋医学では、「腎」は生命活動において非常に重要な役割を果たします。腎は「精」を蔵する器官とされており、この「精」は身体の発育や生命活動を支える基本的な物質です。

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腎精とは?

腎精は、父母から受け継いだ先天の精と、飲食物から得られる後天の精が合わさったものです。先天の精は生まれつきのもので限られているため、日々の食事や呼吸から後天の精を取り入れて補うことが重要です。この腎精が体全体に運ばれ、各臓腑に必要な気(エネルギー)を供給します。

腎の機能

腎の主要な機能の一つに、水分代謝と納気があります。腎は、体内の水液の調整を行い、必要な部分と不要な部分に分けて適切に処理します。具体的には、清の部分は腎の熱気(腎陽)によって再び体内で利用され、濁の部分は膀胱に送られて尿として排出されます。

さらに、腎の納気作用は呼吸とも密接に関わっています。肺が吸気を行う際に、腎の支えが必要となり、特に深い呼吸を行うためには腎の納気作用が重要です。

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腎の不調とその影響

腎精が不足すると、骨格や歯に影響が出ます。東洋医学では「腎は骨をつかさどる」と言われ、骨格は腎精によって養われます。そのため、腎精が不足すると骨の疾患が起こりやすくなります。歯も骨と同様に腎と深い関連があり、腎精の状態が歯の健康に影響を与えます。

東洋医学における腎は、生命活動に必要な精を蔵し、全身の発育や水分代謝、呼吸において重要な役割を果たしています。腎の健康を保つためには、バランスの取れた食事や適度な運動、そして適切な休息が必要です。日々の生活習慣を見直し、腎の働きをサポートすることが健康維持につながります。


腎と関わる天癸について

東洋医学において、「天癸(てんき)」は、腎の機能と密接に関連しています。天癸は、腎精から作り出される重要な物質であり、特に性機能の成熟や生殖能力に関わっています。


天癸とは?

天癸は、青年期に腎精から生成される物質です。この天癸は、男女の性機能の成熟を促し、愛の指標ともされています。具体的には、男性は16歳、女性は14歳で「天癸が至る」と言われ、この時期に生殖能力が確立されると考えられています。つまり、天癸の存在により、男女ともに生殖能力が生じ、腎が生殖機能とも深く関わっていることが分かります。

腎の役割と「先天の本」

腎は、生命の誕生や発展、生殖能力、そして疾病に対する抵抗力など、生命の根幹に関わる重要な臓器です。このため、腎は「先天の本」とも呼ばれています。先天の本とは、先天的に持っている生命力の源であり、腎はこの源を保ち、生命活動を支える役割を果たします。

まとめ

天癸は腎精から生じるもので、性機能の成熟と生殖能力に関わる重要な物質です。腎は天癸を生成することで、青年期に生殖能力をもたらし、生命の根幹を支えます。このように、腎は「先天の本」として、生命の誕生と発展において欠かせない役割を担っています。腎の健康を保つことは、全体的な健康や長寿にも直結するため、日々のケアが重要です。

腎の機能と天癸の関係を理解することで、東洋医学の視点から見た健康維持の重要性が一層明確になります。日常生活において、腎の働きをサポートするための習慣を取り入れていきましょう。

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