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20220924 「みんな違ってみんないい」のか? 山口裕之を読んで

ジャケ買いでした。金子みすゞの有名な、「私と小鳥と鈴」の一節。

「みんな違ってみんないい」多様性を受け容れているフレーズで、良く使ってました。使い古された表現になると、本当の意味で使えているのか疑問に思っていたので、ジャケ買いに至ったのでしょう。

気になった言葉

本来、政治とは、意見や利害が対立したときに妥協や合意点を見つけ出すためのはたらき

ある理論体系は、その理論体系に含まれない原理や事実について正しいとも間違っているともいうことができないのです
→アインシュタイン:いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできません。と似ている

天動説は別の理論体系でなので、天動説は革命によって打倒された

60年代の市民運動は、個人単位の多様性を期せずして発見してしまった。
(女性解放→白人女性による支配からの解放…高所得女性からの解放…)

マイノリティから変えていくには、マジョリティが作った既存の名前やカテゴリーをいったん受け入れなければなりません。
→警察ドラマのキャリアが汚れていく感じかな~

「人それぞれ」は、個々人を連帯から遠ざけて、国家にとって支配しやすいバラバラの存在にとどめておくには好都合

新自由主義が世界を席巻してから、分断されていきている

ゆる言語学ラジオを聴いていてよかった。サピア・ウォーフの仮説、ソシュール、チョムスキーなどがわかった。

感情のあり方という人間に普遍的な要素と、社会のあり方という文化的な要素が作用しあって、敬語体系という文化的な現象が出現する。
→こういうことを語ってみたいです

人間が生物として生きていく上で必要なことは基本的に同じであり、社会はまずそれらを満たすために構成される

言語や文化の多様性は人間にとって理解可能な範囲にとどまる

「事実としてそうであること」と「そうすることが正しいこと」は別物
他人よって合意されて、はじめて「正しさ」になる

私たちが行為を選択するとき、「最大多数の最大幸福」という、唯一の原理に従っているのではなく、いくつもの原理や根拠を援用して判断しているのです

どんなに素晴らしい性質であっても、それを持つことで他の個体よりもたくさんの子供を残せないのであれば、進化のしようがない、

チンパンジーは獲物を手にした個体に対して自分から積極的に要求してはじめて分けてもらえます。
→山際寿一 ゴリラから… 人間だけが食べ物を分け与えるんだ!

リンゴを教えるとき、「これがリンゴだよ」と教えても、子供たちは何とか自分で気づくしかない。→無理ゲー ゆる言語学ラジオ

イモ洗いの伝達、シンクロニシティが反例と思うが。P126 5行目から

ルールを正当化する手続きの正しさ
→とても大事だね

直接に知覚できないような「事実」がどのようにして作られるのか?
→思い込みの生成過程かと期待しました。

「存在は多様だが、その多様性それぞれに実在性がある」

科学的発見の前後は、論理では超えられない溝がある
それが出来上がった後から見れば、科学は実験と数学のみに基づいて論理的に必然的に組み立てられているように見えます。
それゆえ、だれでも論理の流れに沿って学ぶことができます。
しかし、それが作られていく現象を見れば、ものごとを解明するにはどのような実験をすればよいか、それをどのような数学で分析すればよいのかということは、科学者の思いつき(独創性)に依存しています

実験装置が大事
「法則がいつでも成り立つこと(必然)は、法則を証明するための機械がいつでも同じ動作をするという、人間の試行錯誤の結晶(偶然)に依存してる

人間の思い付きや試行錯誤によって、法則や事実が創造されている

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