OCN モバイル Oneで、LoRaWANしてみる
2020年、これまで以上にあっという間の1年でしたね。あっという間にクリスマス・イヴです。
山下達郎氏の名曲は、いつもと変わりなく、今年も名曲です。
さて、そんなクリスマス・イヴにお届けするのも、またLPWAネタです。
当社では、オフィスや関係先にLoRaWAN Gatewayを複数台設置し、TTN上で公開しております。それらは、基本的にバックホールとして、そこに存在するインターネットへの口(Ether/Wifi)を利用してきました。
とあることで、いわゆるモバイル通信網(3G/4G SIM)でバックホールにつなぐ必要が出てきましたので、対応するLoRaWAN Gatewayを購入し、手元にある4G SIM(OCN モバイル One)で接続を試みることにしました。
1. 利用する機材・環境
日本で、手軽にLoRaWAN関連の商品が入手できるのは、いつもお世話になっているDraginoさんです。
ということで、利用する機材・環境は以下の通りです。
1. LoRaWAN Gateway: Dragino LG308 (4G対応)
2. SIM: OCN モバイル One データ通信 (nanoSIM, 4FF)
3. SIMサイズアダプタ: Cismax HD SIMアダプタ
4. LoRaWAN プラットフォーム: (いつも通り)TTN
LG308は、miniSIM(3FF)サイズのSIMを用意する必要があります。最近のスマホがnanoSIM(4FF)サイズなので、マルチカットで届いても基本的にはnanoにして利用します。なので、サイズを変換するアダプタが必要となります。当社では、(たまたまですが)↓をしばしば利用します。
2. 最初の疎通
まずは、通常通り有線LANでLG308を繋ぎ、コンソール画面でGatewayの設定をし、TTN側に当該GWデバイスを追加し、TTN側で接続済みとなるところまで確認します。
初期搭載されているファームウェアのバージョンを確認し、最新より古ければ、最初のうちに最新化することもオススメします。
公式マニュアルは本家サイトにあります。この辺りの情報がしっかり公開されているところも、Draginoさんの素晴らしいところです。
疎通確認が終わった後、バックホールを4G SIMで繋ぐ設定に切り替えていきます。
3. いよいよ4G SIMで繋ぐぞ!
設定方法は、公式マニュアルのp14に設定方法が記載されています。
設定項目は、チェックボックスを除くと、6つです。APN/Service/Dial Number/Pincode/Username/Password です。
スマホのAPN設定でよく見かける認証タイプなどは設定項目にないようです。
ちょっと見慣れないものとしては"Service"があります。選択肢がプルダウンで4つ表示されます。UMTS/GPRS, UMTS, GPRS, CDMA/EVDO。なんとなく、2.5Gや3Gの通信規格?かな?という印象です。
他の情報は、OCN モバイル Oneで公開している情報を利用することになります。
APN: lte.ocn.ne.jp(新コースの場合)
Pincoe: 各自設定していればそれ(初期設定は0000 )
Username: mobileid@ocn
Password: mobile
これは自明の設定情報です。
で、唯一”Service”は何を選択すれば良いのかわかりません。ま、でも、選択肢は実質2つです。「UMTS/GPRS」か「CDMA/EVDO」。
まず、前者で設定し適用、
残念。。。
繋がりませんでした。ということで、後者で設定し無事に繋がりました。
正解な画面キャプチャ。(ちなみに、Dial Numberは不要で問題ないらしい)
↓が、SIMが刺さっているの図。
(右下、緑色が微かに見えている部分がSIMスロットで、アダプタをつけたSIMが刺さっております)
4. 念のためTTNでも確認
TTNコンソールで、当該Gatewayを選択し、「トラフィック」というメニューを選びますと、当該Gatewayが捉えたパケット情報を表示してくれます。ありがたいです。
ここで、該当するノードのパケットが流れていれば、問題なく動作していることがわかります。
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