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ミステリー 実家の金魚

実家の玄関には金魚の入った水槽がある。水が緑色に濁っていて中がよく見えないけど、何匹かいる。

玄関を通るたびに人に向かって寄ってきてはバチャバチャ、パクパクしてるとこ見るとお腹が空いてるのかな?

こんなに水が濁ってていいのかと母に聞くと「これは薬を使ってるからだから大丈夫よ」と。ほんとかいな…?

母は玄関を通るついでに、水槽の隙間からふりかけのような金魚のエサをトントンと適当にかけ入れる。すると、われ先にと金魚たちはさっそく食べてる様子。

足の悪くなった母は毎日は出かけなくなっているから、気まぐれに振りまかれるエサをもらおうと必死にパクパク💦してるようにみえる。

母の生き物の育て方はいつも自己流であり、適当。それでも母なりに可愛がっているつもりだ。それは子である私の経験からもよくわかる。放任、気まぐれ、大雑把。よく言えば、過干渉やコントロールはなくて、勝手にさせてくれる育て方だ。そのテキトーさが私にとってはありがたかった。

犬や猫の飼えないさみしい老婆を、励ましてくれてる唯一の生き物である金魚に、申し訳ないけれど私にはどうにもできず「ごめんね、ありがとう」と心に思う。あまり長くは見ていられない。

こないだ仕事ざんまいの弟から「金魚が1匹減ってるな。姿がないんだよね」と聞いた。跡形もなく消えているのだ…まさか?😱

今日は3匹元気にしてた。哀れな金魚さん、どうか、くれくれアピール頑張るんだよ‼️今度来た時も3匹会えますように…。

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