見出し画像

牧秀悟選手の魅力


最近佐藤輝明選手とともに話題になっている新人が

横浜DeNAベイスターズの牧秀悟選手

です。昨年まで東都大学野球の名門である中央大学で活躍し3季連続で3割以上を記録、キャプテンとしてチームを牽引していました。今回はその牧秀悟選手について語らせていただきます。

牧秀悟選手の特徴
牧選手
のセールスポイントは

・安定して3割を記録できるバッティング
・スタンドに叩き込めるパワー
・ライナー性の低く速い打球でヒットを量産
・二塁打の多さ
・一球で捉える集中力
・同じ性質のヒットが何度も出せる
・複数ポジション守れる内野手
・右方向へも持っていける
・バッティングの土台がしっかりしている
・日本代表の4番、中央大学のキャプテンを経験

と枚挙に暇がないです。
まずアベレージに関してですが2020年春・秋と2021年秋(春は中止)の3季でいずれも打率3割以上を記録。中でも2019年春は打率.400を記録して首位打者になっています。またそのシーズンは2本塁打もマーク。牧選手の評価を一躍高めたシーズンとなりました。更に同年秋にも打率.361と高打率を記録し、シーズンMVP獲得しています。
20年シーズンはやや調子を落としたものの打率は.333とこちらも3割台をキープ。3年春から一度も打率3割を下回らず走り抜けました。
アベレージが残せる打者だと言うのは上記からお分かり頂けたと思います。ではパワーはと言うとこれも十二分に有ります。通算本塁打は5本佐藤輝明選手の14本や渡部選手の1季8本と比べると少なく感じるかもしれませんが突出しているのは二塁打の多さです。牧選手が2019年の1年間で放った二塁打の数は何と

       14本!

        (春秋ともに7本)
大学野球は試合数が少なく1年間のレギュラーシーズンで打てる安打は多くても30〜40本です。牧選手の2019年の総安打数は33本で実に42.4%が二塁打という驚異的な数値を叩き出しています。また三塁打本塁打を含むと実に33安打中18本が長打であり安打の54.5%を占める信じられない内容を残していました。プロでも二塁打量産の気配が見え2021年3月9日のオープン戦では2点タイムリー二塁打を放っています。牧選手の二塁打の特徴はライナー性の高速の打球があっという間に抜けているところでホームのフェンスが高い横浜スタジアムでは更に二塁打が増えそうです。
またライナー性の打球が多い為、シングルヒットにおいても確実性のあるヒットが次々と出ます。
加えて同じ性質のヒットを何度も繰り返し打てるといういうのも彼の実力を証明する一要素です。
特にレフト前へゴロで抜けていくシングルヒットとフェン直のツーベースを神宮球場のバックネットから幾度も観てきました。

(レフト前ヒットを放つ牧選手)

同じ当たりを繰り返せるならヒットコースに打てる術を知っているという事であり、それだけ成績を残せる可能性が高くなります。
牧選手を推せる最大の要素はここにあると言っていいでしょう。
また一球で仕留める確実性と集中力も卓越しており昨年の駒澤大学戦では村越選手のインローの厳しめの球に対して反応、一発で仕留めスタンドに叩き込んでいます。一球一球を疎かにせず確実にアジャストしてくる力も持っています。

(駒澤大学戦で本塁打を放つ牧選手)

複数ポジション守れるのも強み
牧選手が守れるポジションは多く、松本第一高校時代は一塁手からスタートしています。その後遊撃手に定着すると中央大学進学後も継続して遊撃手を守っていました。その後選出された日本代表合宿紅白戦では三塁手、更に3年からは二塁手へコンバートされ内野全ての経験があります。投手としても140km/hを計測。遠投100m超える肩の強さも持ち合わせておりどこでも守れるのが売りです。ここまでバッティングのレベルが高く更にユーティリティ性が高い選手は希少中の希少。今後この特徴が生きる機会が大いにあるでしょう。

得点源としても価値がある選手
中央大学の得点源として活躍していた牧選手。
2020年こそ5打点に終わったもののその前の年は2シーズン連続で14打点をマーク。33安打で28打点とこちらも驚異の成績を残しています。3月9日・3月10日の対日ハム2連戦でも2試合連続タイムリーを放つなどそのクラッチヒッターさはプロでも健在。外国人選手が参加できていない中で貴重なポイントゲッターとして活躍中です。

インの捌きに定評あり
牧選手のインコースへの対応力は卓越しておりインに投げると常に持っていかれる雰囲気があります。実際インローで厳しい球でも本塁打にしてしまう程インは綺麗に捌き切ります。また持ち前のパワーと振り切る力があるため少し詰まろうと当たりどころが悪かろうと引っ張ればヒットに出来、三遊間をゴロで抜いていくシーンは大学時代に幾度となく観てきました。広角に打てるのも武器ですがしっかりプルしヒットに出来るベースがあるのは強みです。

日本代表で芽生えた意識
牧選手は大学時に柳町選手(現ソフトバンク)らとともに日本代表候補に選出されていました。その時に柳町選手に付き、当時の大学日本代表選手から打席での意識、待ち方について学んだそうです。
また守備に関しても同年代の小川龍成選手に守備での動作を確認し一歩目が変わる様になった結果、4年時には左右へ来る打球の処理が非常にスムーズになっており持ち前の強肩も併せて何度も好守を見せていました。
レベルの高い中で更に吸収し進化する姿勢も彼の武器と言えるでしょう
更に日本代表では当時3年ながら4番を任され、前哨戦となる高校日本代表戦ではレフトへ一発を放っています。また本戦でもセンター方向へ本塁打を記録しており大舞台でもその実力を示しています。

プロでの変化
プロ入り後変化を見せているのが右方向へのヒット増えていることです。OP戦では右方向へより鋭く打てているため以前より更に広角に打てる様になってきています。東都最後のシーズンでも右打ちしている姿を見かけましたがその時よりも右方向へ強く低い打球を打つのが上手くなっている印象で更に確実性に磨きがかかっていると言えます。速い球や外目の球が増える中で柔軟に対応できているのは非常に良い傾向です。

(右方向への流し打ちでヒットにする牧選手)

牧選手の今後へ
OP戦の活躍で注目されている牧選手。大学時代から確実性のあるバッティングにユーティリティ性とパンチ力に強肩を持ち合わせ魅力に溢れる素晴らしい選手でした。個人的にも一推しの選手の彼がここから更に躍動し目標の2000本安打へ向かって一本一本積み重ね活躍し続ける事を期待しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?