2024/03/21 身近に友がいた


 めちゃくちゃ寒い。晴れているから騙されたけど、ものすごく寒い。肌を突き刺す風の冷たさ。ポケットから手が出せない。

 今朝起きて、スマホをみて、やっぱり液晶には縦線が入っていて、なんだよもう、いやだいやだ!とお米と昆布の佃煮と梅干しとお味噌汁とキャベツ炒めを食べた。なんだか腹が減っていた。怒りからだろうか。
 めちゃくちゃ寒いらしい、という気温で、でも家の中からちらと見た外の景色は太陽さんさん輝いていて、いい天気だなぁとか思ったので分厚いコートの下は普通に軽めのスウェットにした。外に出た。愚か者な自分を呪った。寒すぎた。
 駅のホームでの待ち時間で、いつもソシャゲのMPを消費するためにぽちぽちしているのだが、今日はしなかった。手が凍る、と思った。凍りたくはなかった。

 労働。今日は比較的平和な日で、めちゃくちゃ忙しくも、うんざりする程暇でもない。いい感じで時間が経ってくれた。
 少し手が空いてるな、みたいな時間が出来て、私の唯一の読書友達であるパートさんとお話をしていた。彼女はミステリが好きで、私は純文を主にしているもののあちこち読むので、ドンピシャで好みがあっているわけではないのだけれど、本の話ができる唯一の人で、数日ごとに今何読んでるの?みたいな会話をする人で、つまりそれはとても楽しくて、だから今日もした。私はすっと言葉が出てくるタイプでは無いのだが、今読んでる本についてえととえとと、と説明するのを、彼女はうんうんとゆっくり聞いてくれる。安心する。そして彼女が読んでいる本についても聞いた。作者の名前が思い出せなくて……元芸人さんの人で……みたいな事を言われて、でも私は知らなかったので、また明日調べて教えるね、みたいな事を言われ、一旦会話は終わる。それで、私はお笑いと言えば、となり、昨日お笑いライブを見に行ってそこでスマホを落とし、液晶が壊れちゃったんですよね、という話をしようとした。
「昨日お笑いライブを見に行ったんですけど、」と私が言うと、言い終わる前に、読点が入る前に、彼女は「え!お笑いライブ行ったん!」と言った。「はい、行きました」「私もお笑い、好きー!」の会話をした。
 えっ、えっ、お笑い好きですか?うん好き好き!えー嬉しい!えっと私お笑いライブ昨日行って、めちゃくちゃ楽しかったんですけどスマホ落としちゃって、で始まる前だったから、始まる!と思ってカバンにスマホ突っ込んで、終わってからスマホを見たらこうなってたんです。(ポケットからスマホを出して、縦線ビカビカなが液晶を見せる)
 上記のやり取りをした。彼女は「あーあー」と笑った。
 プラスマイナスが解散する数日前に彼らを見にライブに行ったこと、金属バットが好きなこと、ヨネダが好きなこと、ザセカの抽選会を酒を飲んでゲラゲラ笑いながら見たこと、などを話してくれた。そして自然な流れで「誰が好きなの?」と聞かれた。私は、彼女が吉本芸人の名前ばかりを上げているなぁと思いながら「一番好きなのはランジャタイです」と言った。彼女は笑った。「ランジャタイ!いいよね、あの子ら!7:03ちゃん、ランジャタイ好きなんかぁ」とわはわは笑った。私は私の言葉でランジャタイの好きなところをたくさん話して聞かせたことはあるが、相手は友達や家族で彼らはろくに聞いていなかったが、とにかく一方的に自分の言葉でランジャタイへの好意を説明したが、他人からランジャタイへの好意的な言葉を聞くのはおそらく初めてで、ザセカの抽選会おもろかったですよねと言って「国崎くん、最高〜!て思わずゆったわぁ」と返され、なんか泣きそうなくらい嬉しかった。
 「ランジャタイを初めて見た時、宇多田ヒカルを初めて見た時くらい衝撃受けた。そのくらい、凄かった」と彼女は言った。時代が変わる音聞こえたもん、と彼女は続け、私はまじでゲラゲラ笑った。宇多田ヒカルと並ぶランジャタイ、面白すぎる。最高。大好き、パートさん。その後ランジャタイがめちゃくちゃ面白い話をして、ヨネダが面白い話をして、金属が面白い話をして、そういえば昨日金属を最前で見ましたとかの話をして、マユリカが面白い話をして、そういえば明日ヨネダとフースーヤとランジャタイが出るライブに行きますと言って、「何そのメンツ!やばい笑」と言われて、このメンツのすごさというか、濃さというか、どうなるんだよみたいなヤバさがわかる人が、まさかこんな近くにいたなんて、みたいな嬉しさに包まれた。本の話と同じくらいお笑いの話が出来る友達はいなくて、だと言うのに本の話が出来る人がまさかお笑いの話も出来る人で、ものすごく嬉しい。感動、と言ってもいい。

 パートさんは帰る前に「ランジャタイ見たら7:03ちゃんのこと思い出すね!応援するね!」みたいなことを言った。応援してくださーい!と返した。誰の何を応援?ランジャタイの活躍?応援してくれ〜!
 
 それで、私はまた労働。

 スマホのバッテリーがすぐに減るのは、この機種を使ってもう長いからなのだと思うのだけど、昨日からまた更に減りが早くなったような気がしている。だって100充電してきているのに、帰りに見たら40で、着替えて駅に向かって電車に乗ったら30になっていた。終わりだろこれもう。液晶に縦線が入っているから電子書籍は読めないし、SNSも見づらい。日記も書きづらい。ストレス。早いところ機種変しなければ。

 キャベツ炒めと鶏ムネと、ほうれん草の卵とじとお味噌汁を食べた。風呂に入ってストレッチ
をし、『うるさいこの音の全部』を少しだけ読む。高瀬準子は読むと胸が苦しくなるのだけれど、文体が気持ちよくて、読まずにはいられない。


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?