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苦しいとき、悲しいとき

人はみな、辛い過去を持っている。もしもあなたが、「私にそんな過去はない!」と言うならば、おめでとう!

きっとあなたは、山あり谷ありながらも、うまくやってこれたのだろう。本人の努力、周りの助け、恵まれた環境、運のよさなど、何かしらがあったのかもしれない。

とはいえ、これから落ち込む可能性はゼロでない。なので、今まで辛いと思わなかったあなたにも、読んでほしい。

私は昔、受験に失敗した。第一志望に合格しなかったのだ。ただし、勉強はしていた。受験期間中、睡眠、食事、お手洗いなど、生きるために必要なこと以外の時間、勉強に費やした。

自分自身の理解が遅いからこそ、努力で補うしかない、と考え、自分を追い詰めた。人生で一番の本気を出したのがいつか、という話があれば、間違いなくこの受験期間を選ぶ。

しかし結果は、残念ながら初歩的なミスによる不合格。私自身に後悔はなかった。ミスも含めた実力。縁がなかったのだ、と思うことにした。とはいえ、落ち込んでしまうのは、人間だもの仕方ない。

そして家に帰って、親に報告したところ、どうして合格しなかったのか、と責め立てられた。逃げ場もなく、一方的に文句を吐き出された。我慢した1年を返せ、とかなんとか。 

正直、この辛い状況で追い討ちをかけられたのは、かなり精神に堪えた。頭は真っ白でなにも考えられず、全身の力も抜けていた。

 子供ながらも、この状態が続くのは良くないと理解はしていた。だからこそ考えた。

「そうだ。思いきり泣こう、悔しがろう、叫ぼう!」

「そして、明日以降の悲しみも、今日中に出しきろう!」

「明日からは新しい自分だ!」

苦しみ、悲しみを我慢できることは素晴らしい。しかし、限界を迎えたときは、外に出すことも大切だと思う。それは、決して恥ずかしいことではない。

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