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フーテン族のライブへ行く7【2024.7.20】

以下、超個人的な、よもやま話です。
ご容赦ください。


2024年7月20日、抽選でチケットを勝ち取った某音楽フェスに行った。会場は、代々木第一体育館。
久々のフェスイベントだしレポートでも書いてみようかしら、なんて浮かれつつ、あらかじめ前置きとなる文章をしたためていたのだけれど、良席に恵まれたにも関わらず、実際に観たステージは自分にしっくり来なかった。著したいという気持ちも、萎れてしまった。

同じ会場に居た観客によるXのポストは、どのアーティストに対しても好意的な意見で溢れていて、ネガティブな内容の投稿は見られない。
そのイベントの何が自分にとってよろしくなかったのか、いくつか理由は挙げられるけれど、それは全部自分の感じ方に非があってのことかもしれない。書き出したところで詮無いことなので、胸に留めておくことにする。

同日、フーテン族が出るイベント(BLAST JAMS!!)が下北沢であった。
行かない(行けない)予定でいたこのイベントだったけれど、夕刻になって彼らの出番が21時45分スタートと知り、こちらの終了間際に移動開始すれば間に合うのではと、頭の中で算段をした。
ステージ上のパフォーマンスを楽しもうと意識していたが、下北沢へ行くべきか行かざるべきか、度々頭を過る。

終盤、トリを務めるのは、私が長年好きで、ファンクラブにも入っているバンドだ。
このバンドのステージを目当てにここへ来たようなものだ。
でもテンションが上がらない。
逡巡したが、下北沢に行こうと決めた。規制退場となった場合、時間に間に合わないかもしれない。勿体無いと感じつつも、7曲中4曲目で退席することにした。
今まで愛してやまないでいたボーカルの、掠れた歌声を背中越しで聴く。すみません、と申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、会場を後にした。

21時半過ぎ、無事、下北沢THREE&BASEMENTBARに辿り着き、フーテン族のステージ開始前に滑り込むことが出来た。
ライブは凄く楽しかったし、来れて本当に良かった。フェスを途中退出してでも行くことを選択したのは、正解だったと思う。
彼らは私が一番初めに観たワンマンの衝撃を、結構な頻度で与えてくれる。いい意味で安心させてくれない。
短いスパンでライブを観ているけれど、私にとって今まで退屈なライブは無かった。いつも新鮮な気持ちでいさせてくれる。ずっと振り回されていたい。

……何だか同じような感想を過去にも書いたかもしれない。でも、いつもそう思えるのだから仕方がない。


最近、フーテン族のライブに行き過ぎている気がしないでもない。でも楽しめているのだから何も問題はない。

別にバンドを応援したいとかじゃなくて、ライブがシンプルに楽しい。
思い入れが多くなるだけ私情でもって応援したくなるかもしれないけれど、
もし自分の中で楽しさよりも義務感が勝ったら、距離を保つことも考えた方がいいのかもしれない。 

ファンクラブに入っている"そのバンド”について考える。
惰性でファンを続けていないだろうか。チケットは義務感で応募していなかったか。これから行く予定のライブは、ちゃんと楽しめるか。
新しいアルバムは、自分の意見として良いと感じたか。レビューの高評価に流されていないか。
どんどん自信がなくなってきた。

同じ日に、2つの好きなバンドの、(あくまで個人的な感想として)明暗別れるライブを観て、センチメンタルになってしまった。
結成35周年を迎えてドーム公演もこなす老練のバンドと、今年初めてのワンマンを経験した若手バンドで、比較の仕様がないのは重々承知なのだけれど、
ライブに臨む心持ちも、メンバーに対する憧れも、私にとっては両方ともさして変わらないし、何なら今日においては、後者が優っていた。

イベント終了後の帰路、強い雷雨に見舞われ、しばらく足止めをくらう。
深夜13時、五反田のマックで雨宿りをしながら、その日1日を振り返ると、フーテン族と、その後のJHONNY PANDRAのステージ以外ほぼほぼ思い出せなかった。

とにかくその日は、いいライブを見れたのだ。
それで良しとすることにした。
音楽ライブはエンタメなのだから、楽しかったことだけを覚えていたいと思う。

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