ヨツユ、今度は何になろうか
FF14のヨツユネタバレ含む
そもそも大体の人と同じ発想なので、目新しいことは書いてないと思う。
ストーリー1回しか読んでない上に、物覚えと理解が悪いので細かいところはご愛嬌。
パッションです。
ヨツユ好きだなと思ったけれど、私が好きなヨツユは最後まで性悪のヨツユだった。
ヨツユは性格が悪い。自分の地位のためなら人を殺しまくるし、代理総督の地にいるからと他の人を軽視したりも平気でする。
人の優しさも受け入れない。戦闘力強いかと言われると多分めちゃくちゃ弱い。
そうなってくると、ただの性悪女が代理総督の地位でずっと居てこれたのはとんでもなく凄いんじゃないかと気がついた。
なぜならヨツユを尊敬していた部下はゲーム内では確認できないため、守ってくれる存在がない状態でたった一人でいたことになる。
ここにヨツユの強さがあると思う。
誰にも優しくしなければ、優しくもされない。敬意も払わないし、敬意を払われなくても良い。軽蔑するし、軽蔑される。
ヨツユが結局何歳だったか細かいところは分からないけれど、たった一人で性悪女で居ることは並大抵では無い。
ヨツユの生涯は良いとこなしで、不幸続きである。その結果性悪になったと言えばそれまでであるが、不幸続きな人生で命を絶たずに誰にも媚ずに、最後まで貫き通した精神力は尊敬されるべきである。
ゼノスがヨツユを選んだのもその芯の強さからだと思う。ゼノスがヨツユを代理総督に選んだのは、強さだったからだと考える。
肉体的に強くて、ある程度地位のあるアサヒを選ばなかったのは、精神力の強さにおいて圧倒的な差があったからだろう。
帝国の女性リーダーで言うと、フォルドラも言えるかもしれない。彼女も強い。ただ仲間思いが過ぎて途中で心ブレていた。本来はそれが正しく優しい道であり共感も得られるが、そういうブレがヨツユには全くなかった。
だからこそ得た代理総督の地位だと思う。
ヨツユは何を考えていたのだろう。毎日毎日皆から嫌われて辛くなかったんだろうか、そういうことを考えるのも止めてたような、そんな気がする。
人間性悪でいるというのは過酷である。
人間は文明を残していくために、日々良くあろうとする力があると勝手に解釈している。
不良が捨て犬に餌をやるとか、YouTuberにお気持ちコメを書くとか、親友の仇をとるとかそういうこと全てを含めての優しさである。
でもヨツユにはそれがない。どの角度から見ても性悪だ。
ヨツユはそういったことに囚われずに、なりたい自分を演じたのではないだろうか。
ヨツユはなりたい自分には成れてたのだろうか。どんな人になりたかったんだろう。
あの黒髪は手入れが大変だろう。キセルで吸うタバコは誰から学んだんだろう。あの着物を毎日着るのは大変だろう。
そういった大変なことを積み上げってなにになりたかったんだろう。
ヨツユが目指す道はなんだったんだろう。ゼノスの立ち位置にになりたかったのかな。
そしたらゼノスを殺す算段とかあったのかな、ゼノス強いけど大丈夫かしらね。
そう思ってしまう。
そう考えていた時に、ヨツユなりの答えがツクヨミになった時に分かった。
ヨツユは本当に月になりたかったようだ。
太陽としてではなく、暗闇に輝く月になりたかったらしい。
でも月って自分では輝けないからヨツユの目標とする未来も不幸だったかもしれない。
でもそれでも月になりたかったらしい。
月って綺麗だもんね。それだけは分かるよ。
ヨツユが幼児退行した時に、そのままゴウセツと暮らせばいいと思ってた。
性悪な女よりも無知で可愛くて優しいヨツユが良いと思っていた。
でも最後にヨツユはツクヨミになることを選んでいた。
ヨツユの記憶の中にはしっかりとゴウセツがいたからゴウセツの記憶もあったのであろう。
だからヨツユには、無知で可愛くて優しいヨツユになるという選択肢も十分にあった。
というよりも酷いことを受けるよりもっと前の本当に前のヨツユがそうであろう。
恐らく優しくて気遣いができて、人のために頑張る。そういう優しい道があったんだと思う。
でもその道を選ばなかった。
ゴウセツがおじいちゃんだったから一緒に住むのを諦めた訳でもない。ドマの人から嫌われ続ける未来が嫌だったわけでもないだろう。
ではなぜか、ヨツユは性悪で最悪の自分をヨツユ自身が愛してあげたかったからではないだろうか?
ヨツユが今まで行ってきた取り返しがつかないこと、復讐に燃える姿、嫌われる自分、全部自分だけは認めてあげてたのではないだろうか。
自分だけは性悪のヨツユを愛してあげようと思ったのではないだろうか?
だから優しくてか弱いヨツユになることは出来なかったんじゃないだろうか。
ヨツユがツクヨミの依代になることでヨツユが死ぬことは分かっていたはずである。でもそれでも選んだのは皆にとっての月になれると思ったからじゃないだろうか。
ヨツユはいつだって自分が輝く選択肢を選んできた訳で、ツクヨミになることもその道のひとつに過ぎなかっただけなのだろう。結果死んでも最後に輝けるなら良いと考えていたんじゃなかろうか。
ツクヨミになったヨツユはより美しかった。そして、私はその時にヨツユのことを本当に好きになってしまった。
そんな私(勇者)を見て、してやったりと、思ってくれてたら嬉しいなぁ。
でも出来れば、生きていて欲しかった。