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最小単位(きみ)

今日は散文です。


最小単位の君を抱きしめることはとても難しいことだ。

かといって大きくなってしまった君を抱きしめるのは不可能だ。

潰さないようにつまんで、
零れないように手のひらに乗せて、
そっと小瓶の中に入れよう。

コルクの蓋を閉めてそのわずかな溝から出入りする空気だけを吸って過ごしてもらおう。

最小単位の君の声は小さくて聞き取れないかもしれないけれど、僕と君は心で繋がっているからきっと困らないだろう。

最小単位の君は虫眼鏡で見ないと分からないけれど、大丈夫、見失わないように小瓶の中に入れている。

素敵な提案だとは思わないか?157センチの君の身体は大きすぎて不便だ。

53キロ+して背負っているものは重すぎないかい?

全部に全部疲れて失くしちゃいたくならないかい?

大丈夫、いつそうなってもいいように
小瓶を一つ用意しているよ。

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