創作迷子の私がBB小説家コミュニティに参加してみた話。

*自己紹介、など。
はじめまして、伊藤あまね。と申します。
普段は一次創作のBL(ボーイズラブ)の小説を書いたり
投稿サイトに投稿したりという創作活動をしています。
創作歴は二次創作も含めて15年ほど。
その内11年ぐらいが一次創作です。(いずれもBL)
 

・コミュを知ったきっかけ


一次創作をされている方、
特に小説を書いている方はお解かりになると思うのですが、一次創作ってとにかく孤独じゃありませんか……?
わかり易いリアクションが頂けなかったりして。
「需要と供給が自分しかないのでは?」と思ったり、「この作品ってどうなんだろう?」と思ったり。
兎に角「自分の作品に感想が欲しい!!」と、常々(それこそ創作始めた頃から)私は思っていました。
どこの投稿サイトに投稿しようともリアクション皆無、閲覧数(PV数)がジリ貧……
だましだまし創作を続けてきましたが、自分だけで自分のモチベーションをあげることに限界を感じていて、「もう創作なんてやめようかな……」と、思い詰めるまでに。
その頃、TwitterのTLにBookBase(以下BB)という電子書籍の出版社が主催する「BR(ボーイズロマンス:濡れ場のないBL)小説コンテスト」というのが開催されるのを知り、その時に「BB小説家コミュニティ(以下コミュ)」というものの存在を知りました。

それまでコミュニティというものの存在すら知らなかったし、たまたま目にしたコミュのレビューがすごい高評価なものばかりだったので、「……ホントに?」と、正直思ってしまい(すみません)、「こういうのはバリバリプロ目指すような人しか入れてもらえないんだろうなー」と思ってました(重ねてすみません)。
 

・自分が入ろうと思ったきっかけ(悩んだかどうかなど)

コミュのことが気になりつつも創作で悶々とする日々を送っていたある日、BBのオタクペンギン社長(以下オタペン社長)のTwitterアカウントに辿り着きました。
そこで創作に関する質問を受け付けていたので、思い切って質問を投げてみまして、その日たまたまスペースをやるとのことで聞いてみることに。
ちなみに投げてみた質問は「日常系BL(私が主に書いているもの)は需要がないと言われて、反応もないし、筆を折りたいと思っている(意訳)」というもの。かなり重たい……(苦笑) とにかくそれぐらい追い込まれていたのです。
オタペン社長の回答は「日常系BLが需要ないことはないのでは?」ということと、「(感想などの評価が欲しいというのであれば)こういう人こそうちのコミュニ入ったらいいよ」ということが主だったかと。
プロの編集者の方に作品を見て頂けて、的確な感想とアドバイスが頂けるコミュの説明をその時にされ、後日オタペン社長にDMを送って問い合わせ。
即日にものすごく丁寧なお返事を頂き、また、自分と創作環境が近いひとも多く参加されているという話も聞いて、参加を決意。
「ここでダメだったらもう創作をやめよう」という腹をくくって参加料振り込みました。

・参加してみてどうだったか(居心地やよかったコンテンツ、楽しかったもの、また創作に+となったかどうか)


今回の7期のBBコミュは、参加者同士の交流を主とする「ライトプラン」と、交流+編集さんに感想を頂ける「スタンダードプラン(※詳細後述)」、そして、オタペン社長自ら付きっ切りでついていただける「ハードプラン」がありました。
オプション(プラン関係なしに申し込める)に、「壁打ち企画(創作に関する相談などをする)」と「個別編集(一つの作品に対して徹底的に見てもらう)」がありました。
 
※スタンダードプラン
月に2本、「1000文字のプロット」か「冒頭10000文字」(それぞれ一本ずつ、もしくはどちらか2本)の感想を頂ける+会期中に1回のみ、「10万文字の長編」の感想を頂ける、というもの。
 
ちなみに私が利用したのは「スタンダードプラン」と、「個別編集(2回)」、「壁打ち企画」。
そしてコミュに入った目的は「兎に角感想をいただきたい」ということで、スタンダードプランの10万文字の長編は、「書ければいいけれど、たぶん無理だな……」と、ハナから諦めていました。
と、いうのも、私はせいぜい書けて50000文字程度だったからです。
 
 
 +感想サービスを利用してみて
 結論から言いますと、「コミュに入ってよかった……‼(涙)」です。
 編集者から原稿を見てもらう、となると、「ダメだしされそう……」というイメージが強いと思いますし、そういうところも結構あるようなんですが、BBの編集者さんは違うんです。
 そもそもが「褒めて伸ばす」ということをモットーとされているとのことなので、頭ごなしに作家を批判するのではなく、まず、その作品(もしくは作家)の良いところを見つけて褒めてくれるんです。
 褒めてくれる、と言ってもただべた褒めではなく、「ここのこういうところが良いですね」とか、「このアイディアは面白いです!」とか、ちゃんと丁寧に作品を読んで下さってのフィードバックなんです。
 
 例えば私が提出したものの一つに、「オジサンとオジサンのBL」というもの(10万文字の長編の感想に出した約80000文字作品・エブリスタで連載しました)があったんですが、その感想とアドバイスがこちら
感想(BLなど、女性向けに強い編集者さんにお願いしました)

『年を重ねたからこそ素直になれなかったり、すれ違ったりする二人、とても美味しゅうございました
また娘さんのアシストも良いですね。パパの背中を押す希恵ちゃん、良い仕事をしています。
彼女の中に漢らしさを感じました……女の子ですがメンタルはイケメン。
ちゃんと年頃の女の子部分もありつつ、メインキャラの中で一番大人で漢なのは希恵ちゃんのように感じました。
また、各キャラとも作品の中で息づいていて、しっかりそのキャラらしい動きをしていたように思います。』
(注意・当作をお読み頂いた方は御存じかと思いますが、当初は息子ではなく娘の設定だったんです)
 
アドバイス(一例)

個人的には『BL作品のメインキャラに女の子を出す』というのはアリだと考えているのですが、公募やWEB小説でのウケを考えると、希恵ちゃんは内容の良し悪しに関わらず大変リスキーな存在になります。あくまでサブキャラ程度の存在感なら許容範囲と考える人は多くなると思いますが、女性キャラがメインキャラとしてここまで二人に絡んでいる点が不安要素になってきます。
巷では『BLに女性キャラを出すのはご法度』的な意見が流れていたりするのですが、しっかりメイン二人の恋愛を描いてハピエンに運んでいくなら、サブ要員で男性と深い関りがあった女性キャラを出しても読んで頂けたり、高評価をもらえたりするため、亡き妻の存在ぐらいは大丈夫になります。
(中にはそれすら耐えられないという読者も存在しますが、劇的に多い訳ではなく、キャプションなどで元妻がいたことに触れておかれて予防線を張れば反発を回避することができます)
ただ『BL小説の主人公の1人が女の子』という点が、かなりリスキーになります。
 
私結構女の子多用しがちだったので、目から鱗なアドバイスでした。
BL界の暗黙のルール的なもの、そもそも小説を書く上でのルールなども教えていただきました。
BBコミュは珍しく「18禁もののBL小説を見て下さる」のです!そして的確な感想とアドバイスを頂ける!これなかり大きいかと!
 
プロットや冒頭10000文字の感想でも上記くらいに丁寧にみてくださり、自分が気になっているけど言語ができなかった部分を言語化して示してくださるのですごく有難いです。
そしてどうやったら作品がより面白くなるか、ということも的確にアドバイスしてくださるのがすごく嬉しく有難かったです。
提出してフィードバック受けると自分の作品への解析度が確実に上がっているんです!!
 
「個別編集」は公募に出したい予定がある人は利用されるといいかと思います。
出したい公募の傾向なども聞けますし(それが必勝法であるというわけではないですが)、作品に対してより細かく見て頂けるのでおススメです。
私は公募のものと10万文字の長編の感想で出せなかった長編を見て頂きました。
 
 
「壁打ち企画」は、「こういう作品が書いてみたい」という案を提出して、その作品傾向に強い編集者さんとマンツーマンでお話しできるというもの。
作品のこと以外でも、創作に関する相談もできるとのことで、私は後者をお願いしました。
 
 +壁打ち企画で創作の相談をしてみた
 コミュには私のように素人な作家から、商業でバリバリ書いてらっしゃるプロの方、マンガ原作をされている方、シナリオを書かれている方、など様々な方が参加されています。
なので、本当に色々なんですが、常に皆さん何かしら執筆されていて、公募に出すぞー!とか、投稿サイトでランキング入ったぞー!とかっていう話が飛び交うところでもありました。
 なので最初はその迫力というか雰囲気に怖気づいてしまい、「趣味でふわふわ書いてるのってどうなんだろうか?」「やっぱりプロを目指したりしなきゃなのかな?」と、思い悩むように。
 刺激的でモチベーション上がったりもするのはするんですが、それについていけない自分に嫌気がさしてしまったこともなくはないんです。
 だからと言ってコミュの皆さんが意地悪だったりマウントとってくるわけでは決してなく、特に商業経験のある方からは表ではなかなか聞きづらい話などもしていただけたりして有難かったです。
 とは言え、自分がどっちつかずな感じなのは気になってしまうので、プロとしてやっていけるのかどうかとか、そもそも自分の創作の良さって何だろう? と言ったことを聞いてみることに。
(相談したのは編集の天岸さんという方です)
相談した結果、
「(伊藤あまね。は)今の状態ではプロは難しいけれど、それは実力がどうこうというわけではなく、もっとメンタルを安定させること(すぐグチグチいうので)」
「伊藤さんのすごいところはコミュに入ってから約30万文字書き上げたという、分量のすごさ」
(ちなみに会期中10万文字×2本+約6万文字1本+約8万文字1本書きました。プロットは除く)
「いまはまだ成長段階なので、とにかく書きまくってレベルアップすること」

などなど、一時間の面談でたっぷりと有難いお言葉を頂きました!ありがとうございます!!(ここには書ききれないほどたっぷりでした!)
 
 +その他、コミュで助かったこと
 コミュの感想依頼やBBからの全体連絡、編集者さんの創作に役立つコラムなどはSlackというアプリで行われるのですが、コミュニ参加されている方々や編集さんとの交流、会期中に開かれる「編集相談会(オタペン社長はじめ各編集者さんが創作に関する相談に乗ってくれる企画)」などはDiscordというアプリで行われます。
(※ちなみに、個別編集や壁打ちもDiscordの通話機能を使って行われます。スマホだとAndroidは録音ができないようなので、PCにアプリを入れられるのも良いかと思います)
 
Discordでは様々な部屋(チャットルーム)が用意されていて、自分が取り扱っているジャンル(私ならBL部屋が主でした)や、創作などのお悩みを相談する部屋、執筆を集中的にする部屋、などなど。
公募の情報や創作に関する「これってどういうことだろう?」とか「こういう感じの話を書こうと思っているけどこの展開はありなんだろうか?」というような知識などを得られたりしてかなり助かりました。
ただし、自分の作品の宣伝は厳禁ですので、その辺りは注意しながらになります。
私としては、初参加者が中心にチャットできる部屋があったのが嬉しかったです。そこで初心者特有の疑問などを呟いたり(常連さんや編集さんが答えてくれることもある)、コミュに入ってからの気づきとか呟いたりできたのが、コミュに溶け込みやすくて良かったなと思います。
 あと、返信をしないのが原則の憤り(弱音とか愚痴とかもあり)を吐き出す部屋も結構助かりました。Twitterみたいな表の場所では言いにくいことってありますからね……
 

・どんな人におすすめするか


自分の創作が行き詰っているなと思う人にいいんじゃないかと思います。私がそうだったので。
あと、冒頭にも書きましたが創作活動って基本孤独なので、切磋琢磨できる仲間がいたらなという人にもおすすめです。
自分の作品や実力を客観視して欲しい、というのもアリだと思います。自分では自分のことなんてわからないので。
プロの編集者の方とかなり密に接することができるので、そこで得られるものもかなり大きいので、そう言った参加動機も良いのでは、と思います(注意!コネや伝手が出来るわけではありません)
 

・どんな使い方がおすすめか


ガッツリ編集者さんから感想欲しい!レベルアップしたい!という方は感想サービス付きのプランを利用して、ガンガン書くのがいいのではないかと思います。モチベーションは確実に上がるので。
ただ、「仕事や家庭が忙しいからそんなに作品とかプロットとか出せないかも……」という方は交流修身のライトプランにして、オプションで「壁打ち」とか「個別編集」とかされるのがよいかもです。
あと、そもそも交流はしたい人がすればいいということなので、無理にチャットに参加しなくてもいいと思います。
質問あるときに質問して(編集相談会とかで)、後は集中部屋にこもってる、とかでも(集中部屋に入ることも義務ではないのでそれもしなくていいとも思いますよ)。
私は交流下手くそでかなりご迷惑かけてしまった気がするのですが……(愚痴が多かったので……)創作に関するお悩みはひとりで悩んでいるよりも確実にクリアになるので、それを解消する動機での使い方もいいんじゃないかと思います。
 
 
以上、だらだらと綴ってしまいましたが、これが私のBB小説家コミュニティに参加してみての感想です。
8期も参加したいなと思っているので、もしこれを見て少しでも気になった方がいたら幸いです。
 

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