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エッセイ「一億総サバイバル時代」

まずはじめに、皆さんご無事でしょうか。
私は特に問題もなく生きております。

昨日の台風に備えて、避難用のリュックに水や食料なんかを詰め、いざという時は家を捨てる覚悟でした。
服もパジャマではなくて、いざという時のために避難できる服に着替えて。

風ががたがたと玄関ドアを揺らすときにはガラス戸のある寝室ではなく、リビングで縮こまっていた。
神妙な面持ちでNHKを見たり、スマホをチェックしたり。

ライフラインがはじめに途切れるのは電気からだろうと予測しました。
断水の可能性もあるため、浴槽に水を貼り、ボトルというボトルには飲み水を汲んだりしました。
おそらくガスが止まることはおそらくはないだろうな。
最悪ガスが止まったとしても、ガスボンベで調理はできる。

テレビでひっきりなしにアナウンサーがお伝えする被災情報。
これはヒトが話す必要があるのか。
初音ミクが話しても(多少聞きづらいかもしれないけれど)遜色ないのではなかろうか。

途中でアナウンサーが選手交代をした。
バックヤードで先のアナウンサーが倒れ、酸素マスクと点滴を打たれているところを想像する。
いや、まさかそんなわけはないだろうけど。

今回の台風では「命を守る行動を」がテーマだったと感じた。10分に1回くらいの頻度で注意換気をしていたから。
ドラクエのコマンドで言えば、「いのちをだいじに」だろう。

あ、ごめんなさいドラクエやったことない。

これは、とにかく自分の命は自治体への他力本願ではなく極力自分でなんとかせえよ!本気で最悪死ぬど!おんどりゃあ、ということだと受け取った。

ツイッターのタイムラインでは各々に台風に備えるツイートが流れてきたし、日本国民全体的が意識が高かったように見受けられた。

我が家のガラス戸にダンボールを貼りながら、「一億総サバイバル時代」そんな言葉がふと よぎった。

何かあったとき、私は家族を守れるだろうか。

「数十年に一度の台風」とボジョレーヌーボーか橋本環奈のキャッチコピーみたいに言われたけど、ごめん、被災にあってる方、本当にごめん。
たぶんだけど、これ級の台風、来年も来ると思う。

悲しいことに、世界の気候がまともだった時期はもう終わってしまったんだと思う。残念なことに。

リビングで夫が避難道具を揃える中、テーブルの上、預金通帳の横に夫の結婚指輪が置いてあった。
(もう彼の指は太くなってしまったので普段は指輪をつけていない)

預金通帳、キャッシュカード、届出印、その並びに指輪があったのが嬉しかった。

一億総サバイバル時代に突入した我々であっても、生存の可能性を1パーセントでも高めていきたい。そのためなら「意識高すぎ高杉さん」と言われてもまあ、いいよ別に。
生きたいから、私は。


もしこの記事で私の配慮が足らず傷ついた方がいらっしゃいましたらお詫び申し上げます。

そして、今回の台風で被災に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

#台風 #行政ができることは 、もうかなり少ないはず




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