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我々はみんないいこ

定期テストが終わると、決まっていつも風邪を引いていた。
緊張で高ぶった気持ちが、テストを終えて気が緩みウィルスがぴとっと体に張り付いてしまうからかもしれない。

就職してからもテストは定期的に実施される。やはり終えるとちょっと熱が出て、くったりしてしまう。にんげんというものは根本的なところはあんまり変わらないなって思う。

先日のコンテストに応募したあともやはり疲労が溜まったのだろう、ここ数日体調が崩れている。
体温計で先程測ったら37.5度あった。
普段なら微熱で済ませる体温だけど、37.4度以上の熱が出たら出勤してはいけないルールになっている。まあ、明日になれば下がるだろうけど。

やる気が起きなくてやだなあ、と部屋を見渡したらわたしの部屋がすごく散らかっていたので音楽をかけつつ部屋の掃除をした。部屋が汚いときには頭の中の整理整頓がうまくいかないことが多くあるし。

「ありさはなんでも捨てちゃう」
これは以前夫から言われたセリフ。わたしは断捨離に火がつくと目に入ったものを片っ端から捨てていくのだ。切り捨てごめん。
ビニル袋、ペットボトル、コットンの空き箱、等々。出たままの服をしまって、画材を棚に戻す。
ベッドの後ろに立っていた埃まみれの扇風機を引っ張り出して雑巾で綺麗にしてやった。

シーツその他を洗うべく洗濯機を2度回して、ソファーにもたれながら機内の水がぐるぐる回る音をずっと聞いていた。水の音は落ち着く。泥のような色をしているのかもしれないがそこはあまり想像はしない。

洗濯物の音を聞くのが飽きたらシンクを激オチくんでごしごしこすって磨き上げた。みるみる水垢が落ちて反射するくらいに美しくなった。

それからスマホの使わないアプリやデータをサクサク消していく。え、このアプリこんな容量食ってるの?よし消そう。

生きていく上で本当に必要なものって大して多くないんだろうな。それは理解できるけどわたしは何の気なしに不必要なものを抱えて生きているし、ある日突然抱えていたものが圧倒的無駄なものに思えて全部手放すんだろうと思う。性格の極端さゆえに。なんてことを思う。

概ね片付いたのでまたのそのそとベッドに潜り込んだ。
今日何にもやってないな…と思ったけど、いやいやむしろいつもの倍以上家のことをやってて偉いよと自分を褒めてあげた。

仕事をする自分も偉いけど、なんてことのない家のことに、やらなくてもべつに死なないことに時間を割けるようになったわたしはちゃんと大人の階段をのぼっているわけなのだから、そんな自分を褒めてあげたっていいじゃない、と思うのです。

当たり前のことを当たり前にこなすことが出来るあなたたちも含めて、我々はみんないいこです。

#日記



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