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クラブ経営力向上のためのBリーグ施策

本日は、第2回のBMB(B.LEAGUE MANAGEMENT BASE)が開催されました。これは、Bリーグが推進するクラブ経営力向上のためのナレッジシェアの場となります。2026年の将来構想を掲げて邁進しているわけですが、いくらリーグとクラブが合意形成しているとは言え、高いハードルを課す以上、責任を果たさなくてはならないと考えております。クラブ経営支援といっても、このようなノウハウのナレッジシェアだけではありません。例えば、リーグが収益性を高めることでクラブへの配分金として還元する、メディアリレーションで結果を出すことで露出が増えればクラブの営業面において間接的にプラスになる、システムインフラをリーグが整えることでクラブの投資負担を減らすことができる、など多義にわたります。そんな中でBMBは各クラブの様々な良い事例もうまくいかなかった事例含めて吸い上げて整理してシェアすることで経営改善のヒントを得て、他クラブの事例を多数知ることで成長スピードを上げていきたいという狙いがあります。

オンコート(競技)ではバチバチのライバルではありますが、オフコート(ビジネス)においては地域区分がはっきりしているので競合ではない。ならば互いにナレッジシェアをして共に学びながら成長していこうではないか、ということで昨年末にスタートさせました。各クラブ経営者が非常に協力的で、忙しい中でもリーグの試みに準備含め協力してくれます。本当にありがたいです。だから内容も充実していますし、私が以前に行っていた島田塾よりも具体的な打ち手含めバージョンアップしており参加しているクラブ経営者からも評判が良いです。

私も学ぶことがたくさんあり刺激的です。ちょっと強気の仕組みかもしれませんが、クラブ経営者がこの会に参加できる条件は、自身のクラブでの取り組みを情報提供することとしております。つまり、他クラブの事例を学びたいのなら自クラブの事例も情報提供してくださいというものです。win win文化の醸成を目指しております。だからこそ価値ある機会にしていかなければならないのでリーグ事務局も本気で取り組んでくれています。

本日は具体的には、事業計画がメインテーマ。各クラブがどのタイミングで策定しているか、策定ポイントなどをシェアするのはもちろんですが、何よりも価値あるのが、各クラブが取り組んでるクラブの好事例や現在力を入れていること、苦労したことなどを臨場感をもってクラブ経営者からお話ししてもらうことなんです。説得力がありますし、聞いているクラブ経営者にとっても大いに参考になるのです。

リーダーシップをガンガン発揮するクラブ経営者、中間管理職に権限移譲を積極的にすすめる経営者、ワイガヤで組織内コミュニケーションを大切にする経営者、アメーバー経営で事業採算性を現場に取り組ませる経営者など組織マネジメントにおいても興味深い話ばかりでした。まさに目から鱗状態です。リーグが一方的に話すのではなく、クラブ経営者に語っていただき他のクラブ経営者と質疑応答出来るのも特徴だと思います。

もちろん、スポンサー営業、集客、地域連携、メディアリレーションなど各クラブ、各地域ならではの取り組み事例も語っていただきます。時間の限りはありますが、うまくいくこといかないこと含めアクションに対する要諦などは間違いなく学びになっていると思います。

総じてうまく運営出来ているクラブの特徴は、この地域でどうありたいのか、どういう存在、ブランディングで生きていこうとしているのか、このあたりのスタンスがはっきりしています。そのうえで、単年ではなく中長期的な視点で計画を立てて経営をしています。

また、しっかりPDCAを回していることも明確です。なあなあに流さないですね。管理職に権限移譲し、現場に任せるところは勇気を持って任せるというのも共通項があります。人を育ていこうという意志も明確です。あとは縦割りの弊害を横連携で埋めたり、良し悪しはあっても良いところを伸ばしながら悪いところは最小化する努力をしているとも感じています。大事なことはいかに徹底できるかだと思いますが、このための組織内コミュニケーションを大切にしていることもわかります。

経営スタイルは千差万別ですが、このような学びの機会で得たものを地域性が違うからとか、規模が違うからとか言わずやれることから真似ていくことが大事だと思います。そこが差となると思います。学ぶの語源は真似ぶだそうです。まずは真似る機会になれば嬉しいです。

このようなことをリーグとクラブで連携しながら皆で成長していこうとしていることが手前味噌ですがBリーグの強みだと思います。クラブ経営者、スタッフの皆様、引き続きどうぞよろしくお願いします。このBMBをもっともっと発展させていき、クラブ経営の一助にしていきます。

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