ナニワウラウチルヤマノツキチル

海を浮上させて船を沈下させて、絵心がなくふたつのままです(絵具を溶きながら二本の筆で)
うみが出ていくところのそらの隔膜を貫通するのが 内臓を食べる
二本の管が貫通して僕らはきっと生きながらえる川です
すずしからあつしへつたわりますようにしびれ野とよみよわいに浸かる
こども空びとやがてあかつきなる網目越しのは手などと奥をみす会(え)
下車をさそう急いてはLINEの駅近くナニワウラウチルヤマノツキチル
輪のなかに手巻き時計と胎盤を描いたあとの鑑識が来る
ソのあとのシタイムオンを横たえる読まれることの鳴い詩のままに
視タイにはひかりはなれ る 熱は去るダニのはや差に 時計で測る
まかれたまままきかえすボク冷えてゆくきっと時計は血でできている

#短歌

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