【詩】右脳の人

右脳の人と呼ばれた。


右脳の人はどんな人なのだろうか。


私の右手はさして器用には動いてくれない。


左手も同様だ。


いつこんな狭い頭蓋のなかに入ってきたか

分からないシロモノの


右やら左やらがむすうの電波を送ったり受け取ったりして


私というシロモノを動かしているらしい。


右脳の人として何をすればいいのだろう。


右手と左手でお互いジャンケンをさせて


(これすらもむすうの電波の仕業なのか)


勝ったほうの手のひらで


太陽をぎゅっと、握り潰した。

/とわさき芽ぐみ 2020.7.7

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