何も考えずに行動するのはよくない

(現代語訳)
孔子様が顔淵に向かって、「古語に『これを用うればすなわち行い、これを舎けばすなわち蔵る』とあるが、かく出処進退の宜しきを得るのは、まずわしとお前ぐらいのものかな。」と言われた。すると子路が進み出て、「なるほどそうでござりましょうが、先生が大軍をひきいて出陣される場合には、誰をおつれになりましょうかな。」と言った。その時には顔淵ではお役に立ちますまい、この子路でなくては、という意味合が露骨である。そこで孔子様が子路をたしなめておっしゃるよう、「虎を手打にしたり河をかちわたりしたりして犬死しても後悔しないような野猪いのしし武者と道連はご免だね。もしいくさに行くならば、事に当る前には臆病なくらいに用心し十分に計画を立ててそれを遂行し得る分別者を参謀にしたい。」

(所感)
無謀な試みをするのではなく、事に当たる際には、得るものとリスクを冷静に判断し、用意周到に準備をしてから始める気持ちを持ちたい。
上司や経営者も孔子先生と同様、事に当る前には臆病なくらいに用心し十分に計画を立ててそれを遂行し得る分別者を渇望している。
部下として、修行する身として、人に仕える時には上記の姿勢を常時持てるよう日々の生活を意識していたい。

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