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さちと千代

21年一緒に暮らしたさちと、一緒に暮らし始めて半月の千代。
似ているところと違うところに毎日気づく。

毛色が似ている。そもそもそれで千代に会いたくなって保護主さんに申し込んだわけだけど、縞の混じった三毛。

さちも千代も顔が丸い。耳が大きい。シッポがシマシマ。
だけど千代と長い時間一緒にいるようになったら、丸いは丸いけど違う丸さだな?と思う。
シッポも、さちの方が長かった。焼いて骨になったシッポもずいぶん長くて、末端まで小さい骨が並んでいるのを見て「なんてかわいいんだ!」と思った。

目の色は、さちは銀杏のようなグリーン、千代は黄色みが強い。

千代は寝ている時によくいびきをかく。さちはなかった。たまに寝言を言った。

さちはわたしの顔を見て、ものすごくよく鳴いた。その声もダミ声で大きくて、時々ちょっとうるさいから!と言ったり、甲状腺の病気を心配するほどだった。

千代はほとんど鳴かない。昨日今日、ひと声も聞いていない。たまに鳴くと、わたしが21年聞いた猫の声とは全然違う。甘くて、高くて、細い。

さちは「おいで」と言うと来た。しぶしぶ、という感じもあった。千代とはまだそういう関係になっていない。

似ているところに惹かれて千代を迎えることにしたけど、違うところが面白くてかわいい。

いつかさちのようにお喋りになったり、呼ぶとクッションやテーブルの障害物を乗り越えて来たり、布団に入ったり、わたしの足にすり寄ってキッチンマットでドサッと転がったり、叱るとイカ耳でムーン!と睨んだり、寝てるわたしをドスドス踏んで横切ったりするんだろうか。
それとも、千代オリジナルのわたしがさちで知らなかった何かがあるのかもしれない。

楽しみだなあ。今日のところは、全く距離は縮んでない。時々部屋にいてゴハンを置く人、という認識かもしれない。ケージを撤去したらまた変化があるかもね。ないかもね。

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