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仮猫トライアル(14日め・最終日)

仮猫を迎えてからの2週間、長かった。初めてケージを部屋に置いて何日も空のまま待ってる時間も長かった。

最初は毎日実家へのビデオレター(保護主さんへの報告動画)を送り、後半は2~3日置きになった。仮猫は日に日に昨日までやらなかったこと(わたしがいる時でもゴハンを食べたり、手足を伸ばして寝たり)をするようになり、友だちやわたしに抱っこされると喉を鳴らして甘えた声を出していた。これは楽勝…と保護主さんへの報告もドヤが混じった。

数日前から、抱っこを嫌がり始めた。フー!シャー!と言い、そこをなんとか抱っこしても途中で(いや調子乗んなや!)と腕をニュルっと逃げてしまう。

正直申告…と思って実家へのビデオレターもその旨を書き添えた。
「自己主張か出せるようになったのか、たまたま気分が乗らなかったのか」「でもそのうち、ウザーーーーいほど要求鳴きしますよ」と返信があった。

トライアル最終日だけど、不安があるなら延長もできますよ、と言われたわたしの返事は「今日をずっと待ち遠しく思ってました。離れたくないです」で、保護主さんも「なんて嬉しい!正式な家族としてどうぞよろしくお願いします」だった。

甘々抱っこができてたのがまぼろしのように、今は(アンタなんでそこにいるのよ)という顔をされている。
でも、日当たりのいい場所に置いたさちのお下がりベッドで気持ちよさそうに眠って、ゴハンもきっちり食べてトイレもめちゃめちゃ健康。わたしのことはイマイチ気に入らねーが、住む場所としては悪くないなと感じてると思う。

過去イチ嫌われてるけど、晴れて「仮猫」ではなくわたしと一緒にこれからずっと暮らす猫になった。
ずっと長い間、という意味のある「千代」がこの猫の名前。時々「お水飲んでよ、さち」「さちじゃねえや、千代」と混じる。

千代とこれからずっと暮らしていく。

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